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第8話 辻斬り

今は昔、蜃都と言う携帯電話のオンラインゲームの走りがあった。

 

今とは違い、通信も心細く出来る内容もかなり制限されていたためにプレイヤー側の工夫でゲームが展開されていた時代であった。

 

掲示板機能を利用した家の伝言板やラジオ放送。

 

タイムラグの問題で通常出会う事の少ない世界ではあるが、あらかじめ待ち合わせた通りにて出会った人々を片っ端から切り刻む辻斬り。    

 

我が家はその辻斬りを模倣して、外で会った際にお互いを斬り付け合う習慣が出来てしまった。

 

学校帰り、たまたま通学路に佇んでいると、道の向こうから娘が、道の反対側から息子がやってくる。

 

すれ違う刹那、何処で鍛えたのか凄まじい剣劇を繰り広げる息子と娘。見えない刀を鞘に戻した瞬間、此方に振り返り、私に向けて銃を発砲した。

 

一呼吸おいて崩れる。 

 

「何じゃこりゃあああああ!」

 

そして、撃たれた演技をしている私の影から妻が飛び出し息子と娘を撃ち抜いた。

 

「バカめ、油断するからそうなる」

 

かなりの確率で人に見られているのだが、子供達のあだ名が心配でならない。   

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