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おやじ彼女  作者: ponta
壮士凌雲
515/570

開戦

「ひっくひっく。ごめんなさい。

 私が、私が悪いんです。金さんの告白を断ったから。

 でも、でも私、男の人と付き合ったことないから、怖くって……」

 

「金さん! なんすかそれは?!」

「かっこわるいっすよ!」

「見損なったぜ! ひげおやじ!」


「お前ら、話をきけ! ええか、この女はな!」


「ごめんなさい! 許してください!

 ホテルでも何でもついていきますから!」

 

男たちが金を攻めていると、向こうから歩いてくる田崎たちが見えた。

よしよし。松下は、ちゃんと俺の棒を持ってきているな。


こいつらは、危険じゃないが、いまだ姿を見せない李がどうでてくるかわからん。

油断はできん。


「来たぞ! 三鷹水産だ!」


男たちが一斉に校門の方を向いて身構える。


金は、俺と田崎たちを交互に見ながら、腹が決まったのか、

田崎たちの方を見た。


「よぅ、来たのー。お前らの名前は聞いとるぞ。

 四人で来るとはええ、度胸じゃ。

 勝負しようやないけ!」

 

田崎は、不思議そうな顔をして、返答する。


「四人? 単独行動が好きな俺らの頭は、もう来てっけど?」


田崎の言葉に、金の配下は、ざわつきだす。


「何言ってんだ?」

「田崎が頭だろ?」

「じゃあ、あの噂って」


俺は金たちの間を歩き、田崎たちの前に行く。

西田の顎を撫でながら、金の方へ振り返る。


「おほほほ。なんてお馬鹿さん達なのかしら。

 私みたいな有名人を知らないなんて」

 

「あー! 知ってる! お前、知ってるぞ!

 年末の格闘イベントに出てた女だ!

 畜生! だましやがって!」

 

真ん中にいた男が、俺に殴りかかってくる。

その突進をさけ、足をかけて転がせて、

振り返った顔を踏みつけた。


俺に顔を踏まれて、痙攣している男を見て、

金たちは声を無くす。


「あーら。手応えのないこと。

 男の中の男を目指した集団じゃなかったっけ?」

 

「なめんなー!」


跳びかかってこようとした茶髪を金が、手で制した。


「待てい! そいつは、儂の獲物じゃ。

 こがんに、血が滾ったのは久しぶりじゃわい。

 勝負したらんかい」

 

俺は姿勢を正し、上体を90度まげ、最敬礼の姿勢をとった。


「先ほどは、見ず知らずの私などのために、心のこもったおもてなしをしていただいて、

 ありがとうございました」

 

「お、おお……」


「おかげさまで、快適に過ごせました」


俺が上体を戻し、笑顔を作ると、金は恥ずかしそうに、

目を逸らして鼻の頭を右の人差し指でかいた。


「さてと。それは、それ。これはこれということで」


俺は表情を変え、冷たい目で金を見る。


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