王国決戦!モフモフvsカサカサの最終決戦!
──その日、カピパランドの空は暗雲に覆われていた。
風が冷たく、空気がざらざらと乾いた匂いを帯びている。
「来た……!」
チビカピがにんじん槍を構え、騎士団たちは陣形を整えていた。
カピパランドの入り口に広がる草原、その向こうに、巨大な黒い影が迫ってくる。
ズズズズズ……
湿地帯から這い出るように現れたのは、
無数のカサカサ軍団!!
干からびた鱗がガサガサと音を立て、目は赤くぎらぎらと光り、
その中央には、圧倒的な威圧感を放つ黒い巨体──
ワニ帝国の王、グリオラスが仁王立ちしていた。
「この国を……干からびさせろォォォ!!!」
グリオラスの咆哮が轟き、カサカサ軍団が一斉に突撃を開始した!!
「ひぃぃぃぃ!!!」
「プリンセス! 指示を!」
カピたちが震える中、ほのかはにんじん杖をぎゅっと握りしめ、
心臓がバクバクと高鳴るのを感じていた。
(怖い……でも、負けない!)
「みんな! 集まって!!!」
ほのかが声を張り上げると、カピたちは「プリンセス!!」と叫びながら一斉に駆け寄る。
「私たちの力は、モフモフの心! そして……このにんじん杖がある!!!」
杖を掲げると、空に大きなにんじん型の光が出現し、
ほのかの背中のにんじんの羽がさらに大きく広がった!
「プリンセスフォーム、さらに覚醒……!?」
チビカピが驚きの声を上げた。
「行くよ!!!」
ほのかが叫び、
「モフモフ・ヒーリング・フィールド!!!」
杖を地面に突き立てると、カピパランド全体にモフモフの光が広がり、
カサカサ軍団の突撃が、ふわりとした癒しの風に包まれてスローモーションのように鈍っていく。
「ぐあああああ!! モフモフの力がぁぁぁ!!!」
カサカサ軍団が次々にひっくり返り、
「ちょっと気持ちいいかも……」と笑顔で寝落ちしていった。
しかし──
「フン、その程度で私を止められると思うな!!!」
グリオラスが咆哮し、全身から黒いカサカサのオーラを爆発させた。
その力はまるで嵐のようにモフモフフィールドを吹き飛ばし、
カピバラたちを吹き飛ばし、
ほのかの杖を弾き飛ばした!!
「きゃあああああああ!!!」
ほのかは地面に叩きつけられ、土埃が舞った。
「プリンセス!!!」
チビカピたちは必死に駆け寄ろうとするが、
グリオラスが大きな爪を振り上げてにんじん杖を掴み、
バキィィィィィィ!!!
「お前たちの癒しの力など、この爪で砕き……」
その瞬間だった。
ほのかの胸の奥から、柔らかい光が溢れた。
「わたしは……負けない!!!」
立ち上がるほのかの周りに、光のカピバラたち──
これまで出会ったみんなの想いが、モフモフの精霊として集まっていく。
「私たちは、カピパランドの家族だ!!」
「モフモフの心は、みんなの中にあるのだ!!」
「プリンセス、お願い!!!」
ほのかの手に、光のにんじん杖が再び宿り、
モフモフの羽がまばゆい虹色に輝いた!
「グリオラス!! あなたのカサカサを癒してみせる!!!」
「モフモフ・ヒーリング・オーバードライブ!!!」
杖から放たれた光のにんじんビームが、グリオラスを直撃!!
「ぐあああああああああああああ!!!!」
黒いカサカサのオーラが弾け飛び、
グリオラスの目がほんの少し潤んで……
「お前……温かいな……」
とつぶやいた瞬間、
ドカーン!!!と大爆発を起こし、空高く吹き飛んでいった!!
⸻
カピパランドに、再び静けさが戻った。
「プリンセス!プリンセス!」
「にんじん!にんじん!」
「モフモフばんざーい!!!」
ほのかは汗だくで立ち尽くし、にんじん杖をぎゅっと抱きしめて涙を流した。
「よかった……みんな……守れたんだね……。」
カピバラたちが一斉に寄り添い、モフモフの毛並みでほのかを包み込む。
そのとき、空からひとひらの葉っぱが舞い落ち、王様カピの声がそっと届いた。
「癒しの心は、この国を支える光。
お前がプリンセスでよかったのだ……。」
ほのかは目を閉じ、深く息を吸った。
「私、もっともっと……強くなるからね。」
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