カサカサ忍軍、襲来!にんじん杖奪還作戦!
夜。
カピパランドの森はしんと静まり返り、満月の光が木漏れ日となって揺れていた。
ほのかはにんじん杖を抱いたまま、ふわふわの寝床で寝息を立てていた。
にんじん騎士団のカピたちも、丸まって「ぽよん、ぽよん」と寝息を立てている。
だが──
「カサ……カサ……」
不気味な音が森の中に広がり、黒い影がスススと忍び寄る。
「にんじん杖……プリンセス……奪う……。」
木の間から、カサカサ忍軍が現れた!
全員が黒いマスクで顔を覆い、背中には小さなサビた手裏剣。
そしてリーダー格の忍者、“シノビワニ・ゲンゾウ”が低く笑った。
「ふふふ……ついにこの時が来たな……。」
忍軍は音もなくほのかの寝床に近づき、
にんじん杖に手を伸ばそうとした──その瞬間!
「プリンセスを狙うなぁぁぁああ!!!」
飛び起きたのはチビカピ!!
「うわあああああああ!!!」
ポヨン!ポヨン!ポヨン!
にんじん騎士団のカピたちが次々に跳ね起き、
にんじん槍を振り回して応戦!
「にんじん!にんじん!にんじん!」
「モフモフ突撃ぃぃぃ!!!」
一斉に突撃するカピたち。
しかし──!
「ふん、甘いわ。」
シノビワニ・ゲンゾウが手裏剣を投げると、カピたちは次々に「ぺたん!」と転がされてしまった。
「わあああああああ!!!」
「助けてプリンセスぅぅぅ!!!」
「やめてぇぇぇぇ!!!」
ほのかが目を覚ますと、目の前にシノビワニ・ゲンゾウが迫っていた。
「にんじん杖、いただく……。」
「させない!!!」
ほのかはにんじん杖を抱きしめ、必死に守ろうとする。
だが、シノビワニの手が杖に触れた瞬間、杖からバチッと火花が散り、
ほのかの体に衝撃が走った!
「きゃあああああああ!!!」
「プリンセス!!!」
「くそっ!何が起きた!?」
ゲンゾウが跳び退いたその瞬間、にんじん杖から光が溢れ出し、
洞窟で見たあの巨大にんじんの幻影が現れた。
「プリンセスよ、モフモフの誓いを叫べ!」
「モフモフの誓い……?」
ほのかは涙目で震えながらも、胸に手を当てて叫んだ。
「私は……この国を守る!!
癒しの力で、みんなを笑顔にする!!!
モフモフの心で、戦うんだあああああ!!!」
その言葉に応えるように、にんじん杖が眩い光を放ち、
ほのかの体にモフモフのオーラが溢れ出した!
彼女の髪がふわりと広がり、
背中に小さなにんじんの羽が生えた!?!?
「モフモフ・プリンセスフォーム、発動!!!」
「うわああああああ!!!?」
シノビワニ・ゲンゾウは目を見開き、忍軍ごと光に包まれ、
「モフモフ……あったかい……くぅぅぅ……」と全員その場で癒され寝落ちしてしまった。
⸻
その朝
「プリンセス……強くなったのだ……。」
王様カピがふわふわの笑みを浮かべ、
チビカピたちも「プリンセス! プリンセス!」と踊り回った。
ほのかはちょっぴり照れながら、にんじん杖を握りしめた。
「でも……これで終わりじゃない。
カサカサ忍軍の背後には、もっと大きな力があるんだ……!」
そう、まだグリオラスの影が迫っていた……。
カピパランドの本当の危機は、これからだ──!




