にんじんの洞窟へ!モフモフ試練の始まり
翌朝、カピパランドの空は、ほんのりピンク色に染まっていた。
温泉の湯気がふわふわと漂い、鳥のさえずりが響く中、ほのかはにんじん騎士団の前に立っていた。
葉っぱのマントをつけ、にんじん杖を手に握りしめた彼女は、まだ少し不安げな顔。
「ほんとに行くの……?」
「もちろんですぞ! 我らがプリンセス、にんじんの洞窟で勇気を証明するのだ!」
チビカピが小さなにんじん槍を振り上げ、他のカピたちも「にんじん!にんじん!」と大合唱。
「はぁぁ……やるしかないかぁ。」
ほのかは深呼吸をして、王様カピのところに振り返った。
「行ってくるね。」
「ふむ……。プリンセスよ、忘れるでないぞ。」
王様カピはゆっくりとまぶたを下ろし、
「モフモフの心が、にんじんの力を解き放つのだ……。」
と意味深に言い残すと、また眠り始めた。
「王様、寝ちゃった……。」
「いつものことですぞ!」
にんじん騎士団の一匹が笑いながら言い、みんなで笑い合う。
その笑顔に、ほのかもちょっとだけ勇気が湧いてきた。
⸻
にんじんの洞窟、突入!
洞窟の入り口は、カピパランドの奥深く、温泉の蒸気が立ちこめる崖の下にあった。
「これが……にんじんの洞窟?」
入口はぽっかりと開いた暗い穴で、周囲にはにんじんの葉っぱが茂り、不思議な光を放っている。
「ここに、伝説の巨大にんじんが眠っているのだ!」
「プリンセス、気をつけて!」
チビカピたちは武器を構え、慎重に中へ入っていく。
ほのかもドキドキしながら、にんじん杖を握りしめて、洞窟に足を踏み入れた。
中はしっとりとした土の匂いがして、ひんやりと涼しい。
しかし、進むごとに、何か不思議な光がちらちらと視界をよぎる。
「わぁ……なにこれ……?」
突然、洞窟の奥から、ふわふわと光る小さな生き物が現れた。
それは……にんじん精霊!
小さなにんじんの形をした妖精たちが、ピョコピョコと飛び回り、チリンチリンと鈴のような音を鳴らしている。
「かわいい……!」
ほのかが見惚れていると、にんじん精霊たちは突然、空中で並び、
声を合わせてこう告げた。
「モフモフの試練に挑む者よ、まずは“モフモフの舞”を踊るべし!」
「えええええ!?!?」
にんじん騎士団も、ぽかんと口を開けた。
「モフモフの舞って何だ!?」
「知らん!!!」
「でも、踊るしかないみたいだよ!」
ほのかは心臓がバクバクしながらも、思い切ってにんじん杖を掲げ、
カピバラたちと一緒に、**「モフモフの舞」**を踊り始めた!
くるくる回って、にんじん杖を振り上げ、カピバラたちが「ぽよんぽよん」とお尻を振るリズム。
「にんじん!にんじん!」
「モフモフ!モフモフ!」
「わたし、プリンセス、がんばる!」
洞窟の奥で、巨大なにんじんの像が、かすかに光を放つ。
そして──
「プリンセスよ。試練を乗り越えたな。」
王様カピの声が洞窟の奥から響き、にんじん精霊たちはぱあっと拍手しながら、洞窟の奥へと道を開いた。
「やったあああああ!!!」
ほのかとにんじん騎士団は大喜びで、洞窟のさらに奥へと進んでいった。
そこには、まだ誰も見たことのない、伝説の巨大にんじんが、静かに眠っていた──。




