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この恋、止まれません! ㉓
「創さん、大変です」
「どうした?」
瞼をあげてまずそう口にした実里に、創はひどく心配そうな表情をする。隣で横になる創の背に腕をまわし、首もとに顔をうずめる。なにも身につけない肌が触れ合うのが気持ちいい。ブルーグレーのカーテンの隙間から明るい陽が入ってきているので、天気がいいようだ。
創の肩に額をつけ、ほうとひとつ息をつく。
「すごく幸せです」
ぎゅうっと抱きついて優しいにおいを胸いっぱいに吸い込むと、創はほっとしたように身体の力を抜いて抱き留めてくれた。
「びっくりさせるな」
「ごめんなさい」
こんなふうに、実里のことで創が感情を動かしてくれることが信じられない。それだけ彼の心に深く入れたのだ。
心が震える甘美な心地と、涙が込みあげてくるほどの感動に酔いしれながら、大切な人と体温をひとつにした。
(終)




