さすが
「にしても、さすがはケネスだ。あの敵兵を一瞬にして無力化するなんてな」
「ユウリさんこそ。俺なんてあんたと比較したらミジンコレベルだよ」
「謙遜はやめてくれ。私は君の実力を強く信頼しているんだから」
改めて、休憩ポイントにて俺たちは一息吐いていた。
進軍を開始してから、やっと休めるタイミング。
他の兵士たちもゆっくりと休んでいる様子だった。
「すごかったです! やっぱりケネスさんは最強ですね!」
「一瞬だったわね!」
カレンたちが嬉々とした様子で言ってくる。
彼女たちも彼女たちで興奮しているようだった。
「まあまあそこまで褒めるな。オッサンを褒めても何も出てこないぞ」
俺はへへへと頭をかきながら答える。
とはいえ、まんざらでもない。
褒められるのはやっぱり嬉しい。
「若干不安だった部分もあったけど、少し安心したよ!」
「ですです!」
「右に同じだ。これもケネスのおかげだ」
「だから褒めるなっての。照れるじゃないか」
俺は咳払いをして、話を終わらせる。
全く、若い人たちに褒められるのは慣れないな。
「で、明日は第一拠点なんだろ。改めて、どういう形で行くか聞いてもいいか」
「もちろんだ。とはいえ、情報はそこまで入ってきてない部分もある。だから、ある程度は憶測にはなってしまうのだがな」
そう言いながら、ユウリさんは語り始めた。




