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学術師 レオンハルト ~人形(ひとがた)たちの宴~  作者: 十万里淳平
第十章-暗躍
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夜襲

 月明り煌々たる夜。

 クロウフから数ロークラム離れた洞窟にて戦闘があった。


 片やオルセンの私兵たち。

 片や覆面と黒づくめの鎧に身を固めた謎の兵たち。


 戦いは一瞬で片が付いた、


 エレナの読み通り、傭兵中心の私兵は早い段階で戦意を喪失。

 投降どころか、算を乱しての逃走を始めたのだ。


「無様な物だな。」


 小隊を率いる隊長らしき男が言う。


「全く。数で有利にも関わらず逃げ腰になるとは。」


 副官なのだろう。その言葉に相槌を打った男がいた。


 森の奥から兵が一人駆けてきた。


「逃走した兵は全員始末しました。

 現在隠滅作業の最中です。」


 見れば、報告を行った兵にはかなりの返り血が付いている。

 それなりに人を斬ったという明確な証拠だろう。


 再び森の中へ向かう兵を見つめ、副官が言った。


「あの暗殺も、『アレ』の仕業でしょうか?」


「そう考えていいだろう。

 本当に教授は見事な置き土産を置いていってくれたものだ。」


 感心したように隊長が答える。

 彼は、今斬り斃した兵たちを弔うかのように剣を捧げ、こうつぶやいた。


「姫君のために。」


「はっ、姫君のために。」


 副官もまた、隊長と同じく剣を捧げ、同じ言葉を復唱する。


 森のあちこちで土を掘り返す音がかすかに聞こえてきた。


 彼らの守っていた洞窟。

 その奥には旧世紀の遺跡が眠っていた。

 だた沈黙を守り続けて。


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