第12話 初めての戦闘
うーん、ゴブリンの集団、強くてオークかぁ。
あんまり倒しても臭いだけでうまみのないモンスターだが、この数が坑道内に居座られたらまずい。
外に出てきて、販売ルート、特に商業圏にダメージがあると大事だ。とにかくめんどくさいし。
よし、アンにはこっそり教えるかな。いやまてよ。教えると、ゴロリが安全面を考慮して撤退しかねない。それどころか、解決するまで外に出してくれなくなりかねないぞ。
んー、それはめんどくさいな。ゴブリンといきなり出会ったていで先生攻撃をすることにしよう。
すこし、待つ。それとなく休憩し、もうすこーし待つ。
あ、やっと足跡が聞こえてきた。
あと、2つ角を曲がれば戦闘が見えるはずだ。よし、二人に警戒を伝えよう。
「アン、ゴロリ。モンスターだ。数は多いみたいだ。武器を取って警戒してくれ。」
「何!?何か察知できたのか?モンスターはなんだ?」
「も、モンスター?なんでいきなり?」
二人はそれぞれ違う反応を示す。
アンにはあまり、モンスターを回さない方がいいかな?
よし、隠密性を高めたゴーレムを護衛でつけておこう。丁度、岩ゴーレムがちかくにいたはずだ。
すぐさま、岩ゴーレムに指示し、アンの左後方3メートルに配置させた。
あとは、アンにも下手な動きをするなと釘をさしておこう。
「アン。君は下手な動きでフレンドリーファイアをしないように、そこから、遠距離攻撃とかできるかい?
できるなら手伝ってほしいんだが。」
「ファイア、ファイアウォール等の炎系魔法と、ウォーター系が使えるわ。」
「じゃあ、ファイアウォールを張ったあと炎が消える前に、ウォーターを出せるかい?水をモンスターの口にまとわりつかせて窒息させてほしいんだ。」
「そんなやりかた聞いたことないけど、やってみるわね。」
これでアンも変な動きをせずに魔法に掛かりきりになるので、ゴーレムが守りやすいだろう。
ゴロリは・・・、まぁ、自分で生き抜くでしょう。
さぁ、そろそろ先頭ゴブリンがでるぞぉ。
その三秒後、奇っ怪な鳴き声と共に4匹のゴブリンが角を曲がって突入してきた。
「ほいっ。」
隆康は石つぶてを衝撃の魔法で弾き飛ばし、散弾の効果を発生させる。
ちなみに洞窟内での効果は抜群で、隆康より前の道に逃げ場等ないに等しい。
先頭の4匹は一瞬で挽き肉となって地面に横たわったのだった。
さて、いまのが斥候だとすると、次はどういう攻撃をしてくるだろうか。
初めての戦闘ながら、どこか現実感のない手応えを感じつつ、隆康は次の戦闘に意識を集中するのであった。
戦闘でゴブリンの斥候を瞬殺します。




