5日目④ 2つ目のワールドクエスト
森の奥を抜けたら見えてきたのは、街と山だった。
街の真ん中には巨大なコロッセオがあり、街並みも中世ヨーロッパのような様子だった。
遠くには山があり、頂上には煙が上がっているので、たぶん火山だろう。
火山があるということは、温泉があるかもしれないのでわくわくしながら、イラとアケを送還したあと急いで街に入った。
街並は他の街と変わらなかったが、ヴェストには王城と職業斡旋所があったように、ここにも闘技場と温泉があった。
温泉は回復効果やステータス増加効果があり、入る場所によって効果と入るための値段が違うようだ。
しかし今は使用できないようだ。
闘技場は名前の通り、NPCからプレーヤーまでが闘う場所で、HPが0になっても死亡状態にはならないので、殺人にならずに対人戦闘をできる。
そして定期的に大会が開かれており、それに優勝や上位入賞すると、ここでしか手に入らない景品が存在するようだ。
大会以外にも闘うことはでき、勝つと勝利ポイントが貰え、それを貯めると景品と交換できるようだ。
勝利する方を選んで、当てる賭け事もある。
そして今闘技場にいる。
今日がちょうど、初到達記念の大会があるようでエントリーしてみた。
しかし自分しか到達者がいないので、闘うのは全てNPCで人数も10人ぐらいしかいない。
戦闘内容は1人での総当たり戦のようだ。
待機場所に移動し、自分の番を待っていると
「次の対戦は砂鉄選手とバナーラス選手入場してください」
とアナウンスが流れた。
なので闘技場に向かい入場すると、周りは観客が満員ではないが大勢おり、闘うフィールドの周りには絵が描かれており、それは1人のオレンジ色の髪の男性が、黒く塗り潰された人型の者と、大きな赤い孔雀ようなモンスターを闘っている絵だった。
少し待つと1人のNPCが出てきた、赤い髪のおっさんだった。
装備は大剣で軽鎧を付けている。
そしてアナウンスが流れた
「前回優勝者のバナーラス選手と異邦人の砂鉄選手の闘いだ!」
と、プレーヤーはNPCから異邦人と呼ばれるようだ。
そして開始の合図とともに相手が、接近して来ながら
「異邦人だろうが速攻で終わらせてもらうぜい」
と言い、大剣で斬りかかってきた。
それを横に避け、刀を抜刀の勢いのまま切りかかった。
相手は避けられると思ってなかったのか、驚きながら大剣を盾にし防御した。
しかし自分はすぐさま、《空歩》と《三次元機動》を使い、相手の後ろに周り背中を斬り付けた。
相手は今まで前にいた敵が、後ろにいるのに混乱している間に、《無詠唱》で火魔法を撃ち倒した。
そのあと順調に勝ち進み、次に決勝戦が行われる。
フィールドに出ると、周りに描いてある絵とそっくりな青年がいた。
そしてアナウンスが流れた
「いよいよ決勝戦です、片方は異邦人で圧倒的に対戦者を倒した砂鉄選手です、そしてもう片方も圧倒的に勝ち進んできた、英雄の子孫のアーカム選手です」
と流れた。
相手の選手はシーラと同じような英雄のようだ。
するとクエスト表示が出た。
【ズュードの騎士①】グランドクエスト
*このクエストは1度きりです。
①勝つ
②負ける
③逃げる
④圧倒的に勝つ
⑤わざと負ける
⑥不戦負になる
{報酬}
??????
??????
と表示された。
やはりシーラと同じワールドクエストらしい。
選択肢は勝つことの①.④にすることにした。
まず闘うことにした。
アーカムは薄い赤の鎧を着けていて、武器は長剣と盾だ。
鑑定すると、LV60と出た。
レベルはボスより強いようだから油断出来ない。
まずは自分は《縮地》で間合いを詰め、《剣術》の連斬で攻撃した。
アーカムは驚いたようだったが、盾でしっかりガードした。
アーカムは剣を地面に刺した、すると自分がいる地面が揺れ、嫌な予感がしたので急いで、その場を移動した。
移動してすぐに、さっきまで居た場所に、火の柱が上がっていた。
するとアーカムが話しかけてきた
「なかなかやりますね」
「そちらのほうこそやるな」
「本気でいかせてもらいますね」
といい、体に炎を纏い、鎧も光っていた。
そしてアーカムは遠距離から剣を振った。
すると炎の剣筋が飛んできたので、《切り落とし》で落とし、お返しと《闇魔法》の初期から覚えているダークを放った。
ダークは煙幕のようなもので、自分は周りが見えるが、相手にはほとんど見えない、効果の魔法だ。
アーカムが周りが、見えなくなっている間に、《分身》を使い2人に増え、分身の方がアーカムに近づいた。
するとすぐに斬り分身が、斬りかかられていた。
アーカムが
「この状態の私には状態異常は効きませんよ」
「そのようだな」
と言った。
そして分身は《蜘蛛の糸》を飛ばした、しかし蜘蛛の糸は燃えてしまって効果はない。
拉致があかないと思い、《空歩》と《三次元機動》を使い接近して、《剣術》と《体術》をつかった連続攻撃をしつつ、《火魔法》を使って攻撃した。
しかし攻撃は与えているが、しっかりガードされて攻めきれず、隙を見てカウンターを放ってくるので、気が抜けない。
そんな戦いを数分行い、両者距離をとった。
そしてアーカムが話した
「攻撃がこんなにも当たらないのは初めてですよ」
「ああ、俺もここまで攻撃して倒れなかったのは、お前が初めてだ」
「しかし」
「もうそろそろ」
「「決着をつけよう(ましょう)」」
といい、アーカムは剣と盾に炎を吸収しているように、真っ赤に光っている。
自分は《竜魔法》のレベル15で覚えた、竜化(一部)を脚と手に使用した。
あの剣とは正面から斬り合うのは危険と思い、剣は刀で受けず避けに徹し、《分身》を使い左右から、《空歩》と《三次元機動》使いつつ連続攻撃した。
しかしすぐに分身の方が、刀ごと剣で切り裂かれた。
そこに隙ができおり、すぐさまドラゴンロアを放たが、盾を地面に突き刺しスキルを使ったのか、防ぎきった。
そのあとほとんど何も考えずに、行動した。
周りに《蜘蛛の糸》を張り巡らせ、《空歩》と《蜘蛛の糸》を使い、360度での連続攻撃に加え、《竜眼》と《縮地》でスピードをさらに早め、魔法も口の呪文と脳内の無詠唱で、同時詠唱なしで2つの魔法を放っていた。
この時は縮地の移動距離や、空歩の出現場所など膨大な量の計算を一瞬で行なっていた。
そして気づいた時には決着がついていた。
最後にアーカムは
「強いね、手も足もでなかったよ、あとで少し話しがしたいから表彰のあと時間もらってもいいかい?」
「ああ、いいぞ」
「ありがとう」
と言い、アーカムのHPが0になって光になっ消えた。
そして表彰式は自分が優勝でアーカムが準優勝だった。
賞品は
{大会優勝賞品}
スキル取得権×1
魔石×1
M×10万
次回大会のシード権×1
闘技場ポイント(Tポイント)×1000
だった。
称号も新しいのを獲得していた。
【闘技場覇者】
闘技場の大会で優勝者に与えられる称号。
獲得するTポイントで購入できるアイテムのポイント数が半減する。
だった。
スキル取得で新しく増えていたスキルを取得した。
効果は
【融合】
1人のプレーヤーが所有できる、固有のスキル。
スキルの技と技、魔法と魔法、技と魔法同士を融合させて新しい技や魔法作り出すことができる。
例:風と火の魔法同士でファイヤーストリームなど
しかしスキルレベルが足りないとできないものもある。
例:上の例にある融合は両方の魔法がスキルレベル30ないと使えない。
スキル同士の相性で、できないものも存在する。
例:火魔法と水魔法など。
スキルレベルは持っている魔法の中の、最高レベルと同じ。
という効果だった。
すごく強力で自分しか持っていないスキルのようだ。
火魔法と竜魔法を融合させて、ファイヤードラゴンロアなどもできるようだ。
Tポイントで、スキル取得権×2と魔石×2個購入して、Tポイントがなくなった。
新しいスキル取得権で【同時詠唱】と【複数詠唱】を取得した。
2つは同じようなスキルだが、同時詠唱は脳内で無詠唱のように使うが、複数詠唱は口で唱えた魔法を、複数の魔法に増やし発動してくれるスキルだ。
これを使えば、先程できたように、口と脳内で合わせて4つ以上の魔法を1度に発動できる。
魔石を購入したのは、もう少しで召喚術が30レベルになるからだ。
そして、闘技場の出口に向かうと、アーカムが待っていた。
【複数詠唱】
魔法を同時に発動出来るようになるスキル。
口で唱えた魔法が一度で2つの魔法が発動出来る。
スキルレベルが10上がるたびに+1つ魔法を、発動出来るようになり、発動時間も短くなる。
ネタバレを含みますが、街にはそれぞれ役割があります。最初の町[ツェントルム]は初心者の町です。スライムエリアの奥にある街[ヴェスト]は、王都の街です。ラビットエリアの奥にある街[ズュード]は、闘技場がある街です。ゴブリンエリアの奥にある街[オスト]は、犯罪者が多い街です。スネークエリアの奥にある街[ノルド]は、ダンジョンがある街です。
街の名前は方角のドイツ語です。




