第53話 お互いの正義 その2
生理的欲求が起きないこの世界では睡眠を取る必要が無い。
以前トラジオにそう言われていたが悠吾だったが、ノイエに案内された旧ノスタルジアとの国境にほど近い街、ラクーナに到着した悠吾達は泥のように眠った。
これまで緊張の糸を途切らす事無く過ごしてきていた悠吾達にとってこの街は紛れも無く初めての「安息地」であり、さらにベルファストの村でも経験する事のなかったベッドでの安らぎは彼らを夢の中へと誘うに十分な効果があった。
「……あれ?」
一体僕は何をしていたんだ?
自分の身に起きている状況がうまく把握できない悠吾は、ベッドの上で上半身を起こしたまま鳩が豆鉄砲を食ったような表情できょろきょろと辺りを見渡した。
全く見覚えのない部屋。
記憶にあるのは廃坑で追手を撃退した後に──
と、ぼんやりとした悠吾の頭を呼び覚ますように小さな部屋に設けられた方上げ式の窓の小さな隙間から、きんと冷えた風がシルクのカーテンを揺らしながら悠吾の頬をそっと撫で抜けていった。
冷たく、そして乾燥した空気。
これまでとは明らかに違うその風の感触に悠吾の脳裏にふと廃坑を脱出した後の記憶が蘇ってくる。
──そうだ、あの脱出口で小梅さんのお兄さんと合流して、その後最寄りの街に行くことになったんだ。
「確かここは、ラクーナ? いや、クルーナ……あれ?」
どっちだったっけ、と首をかしげながらも次第に記憶が砂の中から発掘されるように浮かび上がってきた悠吾は、しゅる、とベッドから足を出し傍らに置いてあったジャングルブーツに足を入れながら、今まで寝ていたベッドを確かめるように両手でさすった。
このベッド、現実世界の物とは雲泥の差がある簡素的な物だ。多分、麻袋のようなものの中に藁や綿を入れただけの物。
普通であれば、寝心地が悪くて寝起きは悪いはずだけどなぜかすっごくスッキリしたような気がする。
『十分休息が取れました。取得経験値にボーナスが加算されます』
と、左腕に巻かれたトレースギアから、悠吾の心境を代弁するような言葉が放たれた。
取得経験値にボーナス──
その言葉に悠吾はトラジオから受けた睡眠に関する説明の事を思い出した。
一定の睡眠時間を取ることで取得経験値にボーナスが付くってトラジオさんが言っていた。一定という時間がどの程度か判らないけど、確かこの街に到着したのが熟夜が開ける頃だったから……大体4時間って所だ。
「4時間……何かあった気がしたけど、なんだったっけ」
4時間という数字でまたしても何かが浮かび上がりそうになった悠吾だったが、まぁいいかとのそのそとベッドから重い腰を上げると、半開きになっていた窓を全開し、目の前に広がる風景を一望した。
幾つか見えるレンガ造りの建物の向こうに広がるのは赤褐色の大地とまばらな背の低い樹木達。そして、ひゅうと吹き抜ける心地良い風。
どこか懐かしくもある、かぐわしい土の香りが乗っていますねぇ。
新しい場所で迎えた朝を堪能しながら、悠吾はふと目下に見える建物と同じレンガ造りの道に視線を降ろした。
ぱらぱらと見える、人影。
ラウルのプレイヤーらしき人たちと、地人達。
そしてその人影の中、異様な空気を発しているツインテールの女の子に悠吾の視線は釘付けになってしまった。
見覚えのある女の子。腕を組んでこちらを睨みつけている女の子。
『……あんた何呑気に爽やかな朝を満喫してんのよ』
静かに怒りを押し殺したような声が小隊会話を通じて悠吾の耳に届いた。
小柄でありながらも、どんなに離れていても存在感が際立っている小梅の姿に、さあ、と悠吾の表情から血の気が引いていく。
『この気持ちのよい朝を堪能するのは悪いことではないが、もう出発するぞ悠吾。早く降りてこい』
『はっ……!』
続けて放たれたトラジオの声に、後頭部を叩かれたようなショックを受けた悠吾は思わず身をすくめてしまった。
悠吾の目に飛び込んできたのは、小梅の隣に立つトラジオの何処か呆れたような表情と、そしてさらにその隣に見えるのは、苦笑いをしている小梅の兄、ノイエの姿──
しまった。
呑気にこんな事やっている場合では無かった。
明朝、ノスタルジアのGMルシアナの救出作戦の説明を行う──
ラクーナの街に到着した時にノイエが言っていたその言葉が焦燥感とともに悠吾の頭に、まさに今正に蘇った。
これはいわゆる、寝坊というやつですか。
***
「ほんと信じらんない。あんだけ言ってたのに」
「ご、御免なさい」
呑気に朝の気持ちのよい風を堪能していた悠吾は、小梅達の声に脱ぎ捨ててあった戦闘服を秒速の早さで着こむと、光速のスピードで小梅達が待つその場所へ駆けつけた。
会社で寝坊だけはしたことが無いのに。一体どうした事か。小梅さんの小言を受けながら、ひたすらにただ謝るしか無い。
まるで先生に叱られる生徒のように小梅達の前にぴんと直立し、悠吾はそう覚悟した。
悪いのは僕です。はい。
「まぁ、時間はそうあるわけじゃないが、まだ大丈夫だ」
だからお前もそう言うな。
小梅をなだめながら、兄ノイエが優しい表情のままそう言った。
「ノイエは甘い! こういう時はピシっと言わなきゃ! 飼い犬だって粗相をしたその時に怒らないと駄目でしょ!」
「いや、確かに犬の場合はそうだが……」
人間の彼には当てはまらないだろ。
だが、ぴしっという擬音が本当に聞こえてきそうな勢いで手刀を振り下ろしながらそう言い放つ小梅にノイエはただ苦笑を浮かべるしか無かった。
「本当に申し訳ありません……」
「……ノイエもそう言っている事だ。そこまで遅れたわけでも無いし許してやれ、小梅」
睡眠は必要無いと思っていたが、いざベッドに入ると泥に沈むように眠ってしまった。あの激戦をくぐり抜ける事ができたのは悠吾の活躍に他ならない。正直な所、もう少し休ませてやっても良いとも思うのだがな。
しゅんと身体を竦める悠吾を気の毒に思ったのか、トラジオがぽつりとそう助け舟を出した。
「……そうだけど」
トラジオの言葉に、思わず小梅も口を閉じてしまった。
辺りを支配するのはどこからどう見ても反省している、と語っている悠吾のどんよりとした空気。
重い。重すぎる。……ちょっと言い過ぎたかな。
「ま、まぁ、あたしも現実世界では寝坊することはあったし、これ以上は言わないわ!」
ころりと空気を入れ替え、ぱん、と掌を胸の前でひとつ叩くと小梅が引きつった笑いを浮かべながらそう言った。
はい、この話は終わり。
そう言ってにこにこと作り笑いを浮かべる小梅だったが、それに一番驚いたのは……兄のノイエだった。
「お、お前がそんな事を言い出すとは……成長したな小梅」
「……なっ!! う、うるさい!」
顔を赤く火照らせ、吐き捨てる小梅を見て、この世界で放っておいて逆によかったのかもしれないとすらノイエは思ってしまった。
「……ノイエ、そろそろ良いか?」
と、彼らの会話をどのタイミングで途切らせようかタイミングを図っていたように、そう切り出したのは、ノイエの後ろに控えていた1人の男だった。
長身で中性的な顔立ちのノイエとは真逆と言ってもいい、彫りが深く目鼻立ちがくっきりとしている男らしい顔だちの男。
どこかトラジオと同じような空気を放っている寡黙と形容しても言いその男がぽつりと続ける。
「状況を説明したい」
「ああ、すまん。頼む」
そう言うノイエに、男はひとつ頷くと、悠吾の方に視線を移し、ちょいちょいと自分のトレースギアを指さした。
「可能であれば、中隊を組みたいのですが」
「リーダーは悠吾君かな? 中隊を申し込むよ」
「はい、よろしくお願いします」
悠吾とトラジオの交互に視線を送るノイエに、悠吾はこくりと頷きそう返した。
中隊を組みたいと言うことは、肉声ではなく、小隊会話で説明したいと言う事かな。
それはつまり、口外したくないことなのか、もしくは口にだすと危険な事のどちらかだ。
男の表情を見つめながら悠吾はそう思った。
『貴方はプレイヤーから中隊の誘いを受けています。承諾しますか?』
悠吾がトレースギアから発せられた中隊の招待を許諾すると、同時に、小隊メニューに幾つかのプレイヤーの名前が連なって表示された。
中隊はノイエさんとこの人だけじゃない。ステータスが表示されないことから、多分離れた場所に何人もプレイヤーが居る。
……ノイエさんが言っていたルシアナというノスタルジアのGMを救出する作戦がすでに始まっていると言う事だろうか。
『それでは、状況の説明をさせていただきます。私、風太と申します』
『え? あ、悠吾です。よろしくお願いします。』
お見知り置き下さい、と軽くお辞儀をする風太に日本人の性なのか、かしこまって悠吾も思わず頭を下げてしまった。
厳つい風貌からは想像出来ない可愛い名前に思わず悠吾の頬が緩んでしまう。
『トラジオだ』
『小梅よ』
『よろしくお願いします。ノイエから概要はお聞きになっていると思いますが、私達は現在囚われの身になっているノスタルジア王国のGMルシアナ様の救出作戦を展開しております』
そして状況はよくありません。
風太はそう続ける。
『ルシアナ様を拉致したのは、ラウル市公国に所属する【ベヒモス】というクランを主軸にしたグループです』
『ベヒモス……』
なんだか強そうな名前のクランだな。
風太が放ったクランの名前に気圧されてしまった悠吾は思わず眉をひそめてしまった。
『聞いたことがある。たしかラウル最大のメンバーを抱えるトップクランだった記憶がある』
『その通りです。ベヒモスはPC版戦場のフロンティアからラウルのクランランキングトップに居続けている一大クランです』
トラジオの説明に風太はこくりと小さく頷く。
『……でも、どうしてラウルのトップクランがノスタルジアのGMを?』
『私達ノスタルジアプレイヤーにある要求を飲ませる為です。それは、ユニオン連邦と徹底抗戦を掲げるルシアナ様が組織した「解放同盟軍」の解散という要求です』
解放同盟軍……
またもやノイエが放つ耳にしたことが無い名前に悠吾は小首をかしげてしまう。
だがそれは、トラジオと小梅にとっても初めて耳にする名前だった。
『聞いたことが無いな』
『それはそうでしょう。解放同盟軍はこの世界になってから組織されたものです。ノスタルジアが滅亡して直ぐ、ルシアナ様を中心に生き残ったノスタルジアプレイヤーが集まって結成されました。私達解放同盟軍の目的は1つ。「祖国の復興」です』
祖国の復興。
そのような事を廃坑でノイエさんが口にしていた。祖国の復興はつまり僕達に付与されている「亡国者」の称号を消すという事に繋がる。
それはきっとノスタルジアのプレイヤーであれば誰もが望む未来。
だけど──
『どうしてノスタルジアと同盟関係にあるラウルのトップクランがその解放同盟軍の解散を?』
共にユニオンと戦うという話であれば幾らか納得いくけれど、逆に解散を目的にGMを誘拐するなんて。
困惑したような表情を見せる悠吾に風太が続ける。
『ベヒモス……いえ、ラウル市公国はユニオンとの戦いを望んでいないからです』
『望んで居ない?』
『彼らは来たる交戦フェーズでノスタルジアのようにラウル市公国が滅亡してしまう事を恐れています。そして……滅亡を避ける為に、愚かにもユニオンの傘下に降ろうとしているんです』
ラウルがユニオンの傘下に降る。
それはつまり単純に考えると、ラウルがユニオンと同盟関係になってノスタルジアと敵対関係になるという事……ですよね。
そして、敵対関係になったら、当然の如くこのプロヴィンスで巡回している地人達と、追ってきたユニオンの残党狩り連中に襲われてしまう。
うん、そうなりますよね。
……それって非常にまずいじゃないですか。
『それってノスタルジアプレイヤーにとって、かなりまずい状況ですよね?』
『そうだ。そしてまずいのはノスタルジアプレイヤーだけではない。ラウルプレイヤーにとっても非常にまずい』
興奮気味にノイエが風太との間に割って入った。
ユニオンの傘下に降る事で起きた悲劇──
ノイエはユニオンの傘下に降り、滅亡の道を自ら歩んだ小国「リーフノット」の顛末を悠吾達に話した。
『リーフノットって……』
『ロディ達が所属していた国か』
たしかロディさんとアジーさん、ルーシーさんが以前に所属していた国家だ。
『ユニオンの傘下に降れば、確実にラウルはリーフノットと同じ道を辿る。それはラウルプレイヤーにとって一番避けたい結末のはず』
しかし、奴らはその道を進もうとしている。
思い出したかのように憤りを感じたノイエはぎゅうと拳を握りしめた。
『だから私達は、ルシアナ様を救出し今一度ユニオンの傘下に降ろうとしている「穏健派」の連中を説得する必要があるんです』
彼らの私達の未来の為に。
そう話すノイエと風太だったが、悠吾は何か違和感を感じてしまった。
滅亡した前例があるにも関わらず、ユニオンの傘下に降ろうとしているラウルのトップクラン。
そして、一度滅亡させられたユニオンに再度戦いによって祖国を勝ち取ろうとするノスタルジアプレイヤー達。
どちらも正解であり、どちらも間違いなのではないか──
『ちなみにノイエさん、ノスタルジアのGMルシアナさんを救出して、ラウルの穏健派の方々を説得できたとして、解放同盟軍がユニオンに勝てる見込みはあるのでしょうか?』
単純にして、重要なポイント。
亡国者の称号を持つノスタルジアプレイヤーに取って、3度目は無い。
策がなければ、待っているのは死だけだ。
だが、ノイエから返された言葉は悠吾が予想していたものとは大きくかけ離れていた。
『……今の所は明確には無い。だが、今一度ルシアナの声明により、さらなるノスタルジアプレイヤーと僕達オーディンのメンバーが集まる可能性はある』
『え? ノイエ以外のオーディンのメンバーって見つかったの?』
ノイエの説明に、小梅が思わず驚嘆の声を上げた。
あたしのトレースギアのフレンド一覧に居るオーディンメンバーは「オフライン」になったままだけど……。
『……いや見つかっていない』
今だに誰も。
小梅の言葉にそう気を落とすノイエだったが、落胆どころか、悠吾はその言葉に危機感を感じてしまった。
ユニオンが持つクランとそこに所属しているプレイヤーがどの程度の物なのかは判らないけれど、前回の交戦フェーズでノスタルジアを滅亡へ追い込んだ彼らの軍事力は相当なものだと思って間違いないと思う。
そして、今のノスタルジア王国の状況で、そんなユニオン連邦に対抗できる存在は例のクラン、オーディンのメンバー以外あり得ない。
オーディンのメンバーの合流は必要不可欠なピース。
だが、その反撃のキモになる、オーディンのメンバーが見つかっていない今、ルシアナさんを助けることが出来たとしても、そのすぐ先に待つユニオンとの戦いで勝てる保証は──無い。
『準備ができていない今、ユニオンと一戦を交えるのは早計じゃないでしょうか?』
『……悠吾君の意見は最もだ。だが、ルシアナをこのまま放っておくわけにもいかない』
このままだとルシアナは100%ユニオンに引き渡されてしまう。
そして、このままベヒモスを放っておいても、ベヒモスの要求に応えようとも、待っているのはラウルとユニオンとの同盟だ。
その先に待っているのは、ノスタルジアの象徴であるGMの抹殺とノスタルジアプレイヤーが多数避難しているこのプロヴィンスのユニオン連邦への合併吸収──
『八方ふさがりという訳だな』
ふむぅと重い溜息を付きながらトラジオが唸った。
『八方ふさがりというよりも、絡まった知恵の輪みたいな感じですね』
妙案を自分に求めているようなそぶりでちらりと視線を送るトラジオに悠吾はそう返した。
絡み合った知恵の輪。
どちらも正解であり、どちらも間違えであるから状況は複雑かつ難解になっていくんだ。
現実世界でも良く聞く話ではありますけれど、今この状況でそうなりますか。
簡単に解けそうにない知恵の輪に、悠吾はつい頭を抱えてしまいそうになった。
が──
『ん〜……でもさ、あたし達に出来ることって明確じゃない?』
単純にさぁ。
ぽつりとそう漏らしたのは小梅だった。
そして、その言葉を聞き逃さなかった風太がすかさず返す。
『といいますと?』
『そのルシアナってヒトがユニオンとの同盟と敵対、どっちにも転ぶキーマンならさ……奪い返すしかないでしょ?』
あたし達で状況をどちらにも動かす事ができるようにさ。
頭の上で手を組み、けろりと言い放つ小梅のその言葉に……全員が目を丸くしてしまった。
な、なんということか。小梅さんが真っ当な意見を。
『な、何よ。あたし変な事言った?』
『……小梅さん、何か変なもの食べました?』
なにか、頭の能力が180度変化するエンチャント効果がある毒キノコとか。
訝しげな表情でそう言う悠吾に、小梅はきょとんとした表情を見せ、続ける。
『へ、変なものってなによ! あたしが食べたのは……』
ラクーナに着いて直ぐに食事処でぱくついたサンドイッチくらいよっ。
失礼な事言わないでよね、と憤怒しながらも、美味かったんだこれがと目をキラキラさせてラクーナサンドイッチの魅力について語り出す小梅に、悠吾はがくーんという擬音が飛び出しそうなほど肩を落としてしまった。
『……ま、まぁ兎に角、そう言う理由で僕達はルシアナの救出作戦を展開しているというわけだ』
要するに。
そう言うノイエに風太が続ける。
『すでに解放同盟軍のメンバー達がルシアナ様を拘束していると思われる街にいくつか目星を立てています。これから彼らと合流して、情報を共有した後救出作戦を実行する予定です』
『……成る程、そして俺達にその作戦に参加して欲しいと?』
『そう言うわけだ』
トラジオの言葉にこくりとノイエと風太が同時に頷く。
『交戦フェーズを前にベヒモスはユニオンにルシアナ様の身柄を引き渡すようです』
『と言う事は、あと4日ってトコね』
だから、時間が無いというわけね。
ようやく状況が飲み込めた小梅が硬い表情を浮かべた。
残り4日。その4日でルシアナさんの居場所を特定して、攻撃を仕掛け救出し、そして迎える交戦フェーズで予想されるユニオンの侵攻に対抗できうる手段を見つける──
とても難解な問題。
昨日までの脱出作戦と比べても、とても比じゃないほどの難解な問題だ。
その現実に思わず言葉を失ってしまった悠吾だったが、そんな彼らの元にラウルのGMから解決の糸口になりうる「とあるメッセージ」が届いたのはその直ぐ後だった。
すいません、しばらく隔日更新でお届けします。
次回更新は明後日11日です。




