3.クリスマスパーティー
私には、親友がいる。
中学校から大学までずっと一緒だった『すみれ』だ。
すみれは、明るく社交的で交友関係も広い。
最近、彼氏と別れたばかりで、新しい彼氏を探している。
そのすみれから、すみれの会社のクリスマスパーティーに誘われた。
10代~30代の人が、たくさん集まるパーティーで、
申し込みをすれば、誰でも参加できるのだ。
彼氏彼女を探すには、もってこいだ。
だから、彼氏のいない私も誘われた。
夕方5時過ぎのバスに乗り、パーティー会場に向かった。
ところが、そのバスの運転士さんが、憧れの彼だった。
ミラー越しに、彼の顔をぼーっと見ていると、
降りるバス停を乗り過ごそうとしていた。
「このバスは、次の交差点で、右に曲がります。」
というアナウンスが聞こえた。
そして、鏡越しに彼と目が合った。
私は、我に返って、あわててバスを降りた。
そのまま乗っていたら、とんでもない方向に行っていた。
私には、「ここで降りるんじゃないの?」と
彼が教えてくれたような気がした。
どうして私が、ここで降りるとわかったのかな。
パーティーは、こじんまりとしたホールを
貸切って行われた。
男女合わせて60人位が集まっていた。
手作りパーティーという感じで
実行委員みたいな人たちが、準備と運営をしていた。
会費を払って、そのパーティーに参加したが、楽しかった。
飲んで食べて、踊ったりゲームをしたりした。
その中で、たどたどしいけど一所懸命に
司会をしている男の人に、目が留まった。
「あの人、素敵だね。」
と私が言うと、すみれは知り合いを通じて、
すぐに紹介してくれた。
でも、彼の周りには、友達がたくさんいて、
うまく話をすることができなかった。
私だって、できれば新しい彼氏を、作ろうと思っていた。
それなのに、よりによってこんな日に、
憧れのバスの彼と会うなんて・・・。
実は、ちょっと拍子抜けしてしまっていたのだ。
続きは、2月16日(月)に投稿する予定です。




