嘆き
グロテスクなシーンが含まれておりますのでお気を付けください
あの日から一週間が過ぎた。
あれから、洋琴ちゃんは学校に来なくなった。
そして、私の環境もおおいに変わった。前まで避けられていたが洋琴ちゃんが学校に来なくなって、普通に接してくれるようになった。
「五月・・・。一つ聞いていい?」
「・・・洋琴さんに関係がないなら」
一つだけ、前と変わらない部分があった。それは、洋琴ちゃんについて何も教えてくれないのだ。何故か、皆隠しているらしい。
私は、洋琴ちゃんの事がもっと知りたい。もっともっと知りたい。
そして、あの日記に書いてあった事が本当なのか知りたい。
もし、本当ならばこの学校では沢山の人が殺されたことになる。
なのに、どうしてこんなにもこの町は静かなのだろうか?
いや・・逆にみんな警察に騒がれたくないのかもしれない。
「五月・・・」
「いやなんだってば!お願い!」
五月はいやいやと首を横に振る。
どうして、こんなにも怯えているのだろうか?
そんなにも言ってはいけない理由があるのだろうか?
「五月・・・。私見たんだよ」
「へ・・・?な・・何を?」
五月は口をぽかんとあけた
「日記・・。洋琴ちゃんの日記だよ」
「!!・・・見たの?本当?」
五月は目を大きく見開いて真剣な顔で私に訪ねた。
私はそれに答えるように首を一回縦に振った。
「・・じゃあ、わかっちゃったんだ」
「・・・あれは、本当なの?洋琴ちゃんがあんなことしたのは・・」
五月は私から目をそらす。そして、小さくつぶやくように言った。
「本当よ・・・」
五月はそう言った。
本当は予想はついていた。あの日記に書いてある事が本当だと・・・。
6年生で・・・まだ小学生なのにあんなにも生々しく書けるわけがない。
実体験がなければ・・・・
「五月・・・私は」
「分かってるよ!怒ってるのは十分に!でも・・言ったらいけなかったの!
だって言っちゃったら・・」
「言ったらどうなるの?」
「・・・殺されちゃうんだもん」
五月は目の色が褪せていた。恐怖に自分の意思を忘れてしまったのだろうか
「殺されちゃうって・・」
「私たちは、貴方に決して彼女の秘密を言ったらいけなかった」
「なんで・・」
「みんなわかったんだよ・・・。あの子・・洋琴ちゃんが貴方を気に入った事が・・・。
前、友達が見てたんだって・・・。あなたが彼女の家に上がるところ」
・・・!引っ越し当日の処見てたんだ・・・。ども、どうして、それだけで
「彼女は普通家に人を入れないの!普通、人と喋らないの!」
「・・・どうし・・て」
「昔問題を起こしてから、それからというものの人と口をきかなくなったの。
そしたら、あなたがあの子の家に上がるから・・・。私たちあなたにあまり近づかないようにした。だけど、あなたは人を引き寄せるっていうか、おっちょこちょいだし勉強だって運動だって全然出来ないからさ・・・ほっとけないって。
で、皆と話した結果、洋琴ちゃんがいない時だけ一緒に居てもいいという事にしようって決めたの」
「・・・」
私は、そんなことよりも昔起こした問題が気になって仕方ない。
「ねぇ・・・昔起こした問題って・・」
私は、思い切って訪ねた。
「それは・・・」
五月は、冷や汗を流し服の裾をつかんだ。
そして、口を開いたときだった。
「何を、してるんですか?」
教室の入り口から、女の子の声がした。その声は聞きおぼえがあるもので、すぐに誰なのか分った。
「・・・五月さん」
彼女はにっこりほほ笑んだ。その笑顔はまるで悪魔のようだった。
「ご・・・ご・・めなさ・・」
五月の顔が青ざめる。五月の声はかぼそく、震えていた。
「・・・ごめんなさい!ごめんなさい!いっちゃってごめんなさい!」
五月は、泣きながら頭を抱えた。
「五月さん・・・」
「ごめんなさい!ごめんなさい!・・もう言わない!全部は言ってないから!ね?だから、許して!」
「・・・」
洋琴ちゃんは、微笑むのをやめて前に私を見たような眼で五月を見た。
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「・・・」
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
「ぁーーーーー」
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
五月は謝り続けた。もう、声がかれるまで謝り続けた。
みんなは、まるで汚いものを見るかのような目で五月を見下した
「ごめんなさい!」
「謝れば許されると思うな!!!」
「!!」
急だったことに私は場がよく理解できなかった。
五月の足からは沢山の真っ赤な液体が流れていた。
そして足には、はさみが突き刺さっていた。突き刺したのは、洋琴ちゃんだった。
五月は、涙をあふれさせて足を抱えた。その手はガタガタと震えていた。
その震えは、さっきよりも和らいでいた。もう、震える気力もないのだ。
「いた・・・いたいよぉぉぉぉぉぉ!いだいよぉぉぉ!うぅぅぅぅぅ・・・!いたいよぉぉぉぉぉぉぉ!うわぁぁぁぁ!いたいよおおおおおお!!!!!」
五月は涙をぽろぽろこぼしながら嘆いた。
「いたいよぉぉぉ!」
五月は、泣きやまない。それはそうで、結構深くいっている。
私は口を手で押さえた。
「うるさい。うるさい」
「いだいよぉぉぉぉ!うわぁぁぁぁ!」
「うるさい。うるさい。うるさい。うるさい」
「いたい・・・いたいのぉぉぉ!血も止まらないよぉぉぉ!」
「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!いたいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「うるさいって言ってるでしょ!!!」
洋琴ちゃんは、五月の頬を思いっきりたたいた。
教室に叩いた音が響く。だけど、皆は何も言わないし止めようともしない
私も同じで、ただ見てるだけだった。
それから、五月ははさみをなんども突き刺された。そして、洋琴ちゃんは五月を自分の家に連れて行った。五月は泣きながら洋琴ちゃんの後ろについて行った。
そのあと、五月がどうなったのかは私にもわからない。
でも、次の日五月は学校に来なかった・・・。
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