閑話 独りボッチの蜘蛛
短いです!
自分よりも大きな蜘蛛が一匹、更に大きな蜘蛛が一匹……自分の誕生を喜んで居る。
別の場所に自分とは違う姿の子がつまんなそうにしている。
物心付いた時にはおかあさまから花嫁修業? をして貰っていた。
おねえさまは少し不器用でわたしの方が家事は得意!
「貴女は良い花嫁になれるわ……彼女も頑張れば良いのに……」
「おねえさまのことぉ?」
「私は頑張ってます!?」
「そうね、貴女も頑張ってるわ」
「じゃあとんぼさんのことぉ?」
私の言葉に少しおかあさまは悲しそうな顔をして頷きます。
私がそれなりに大きくなった頃、横では妹の様な関係のカマキリちゃんがお稽古中です。
「もういいんだよ! わたしは……」
「トンボちゃん? どおしたの?」
「お姉様、あちらで遊びましょう……お話の邪魔はダメですわ」
「うん」
泣きそうな顔のトンボちゃんはそのまま帰って来なかった。
おかあさまは「心配いらないわ」と言って居たけど少し寂しそうでした。
私が立派な大きさになった頃、マザーからお役目のお話を聞いた。
「もう、一人立ちの時なのね」
「はい! 立派にお役目を勤めますぅ」
「行ってらっしゃい」
マザーに見送られて私は旅立ち、良い場所を決めて、配下を捕まえて、森を整えた。
そして、大方の事を終えると途端に独りを実感してしまった。
姉もトンボちゃんもカマキリちゃんも皆こんな気持ちなのかな?
「少し……寂しいなぁ」
随分と時間が経った。
懐かしい気配を感じた。
「トンボちゃん?」
見慣れない女性からトンボちゃんの気配を感じた。
可愛い姿が羨ましい! 昔から可愛いものが好き。
手慰みで作ったリボンは気に入っている。
「ご縁ってぇ、其方のお方かしらぁ?」
知らない男の子が居る、不思議な力を感じる。
そして、外へのお誘い……でも……
「お役目があるから」
こんなのは言い訳だ……分かってる、独りは寂しい……付いていきたい。
そんな気持ちは男の子にはお見通しだった。
「俺達も一緒にやれば良い……」
……もう、独りで無くても良いの? 一緒に行って良いの? 私は男の子の手を取った。
今、目の前で眠っている男の子は私のご主人様で名前はマヒトちゃん。
「トンボ……ライちゃん、わたしも膝枕したいなぁ」
「お? お嬢……ユキもマヒトくんの良さに気付いた?」
ふふ、その答えは“ないしょ”だよ?
その糸は絡み合ってより強固になって行く……それをいつしか絆と呼ぶのだろう
この糸が繋がる限り……もっと多くの糸が絡み合って……決して切れない繋がりを紡ごう。




