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プロローグ お決まりの異世界転移

新作、書きました!書いちゃいました!後悔はしていない!

 気持ちの良い朝、ニュース番組を聞き流し、慌ただしく玄関で靴を履く。


「ちょっと真人、ご飯位食べなさい」

「ごめん、優衣達と待ち合わせしてる忘れてたから急ぐ!」


 母さんにそう返すと黒髪短髪普メンの俺、森原真人もりはらまひとは幼馴染みの優衣との待ち合わせ場所へと急いで向かう……まさか、あんな事になるなんてこの時は思いもしなかった。




 ────────────────────────




 俺が優衣達との待ち合わせ場所に着くとそこには数人の人影が見える。

 その一人がこっちに気が付くと手を振って元気に声を上げて駆け寄ってくる。


「おーい、真人くーん! 時間ギリギリだよー!」

「すまん、優衣。遅くなった待たせたか?」


 駆け寄って来た女の子は幼馴染みの川崎優衣かわさきゆい、綺麗な青髪をポニーテールにしており、スタイルも性格も頭も良いため学校では付き合いたいランキングで常に上位に挙げられている。


「え? いや、そんなに……」

「あー、待った、待ちくたびれて何か奢って貰えないと気が済まないな~」

「って何だよ織姫も居たのか……悪いな二人共、昼休みにジュース奢るよ」


 俺の言葉に「やり~」と言っている女子は絹居織姫きぬいおりひめ、黒髪のショートカットにスレンダーなモデル体型で性格はさばさばしているため男子より女子にモテてる。


「もー、織姫ちゃんったら」

「いいのよ、どうせ忘れててギリギリになったんでしょうから」

「う、だ、だから悪かったっていってるだろ」


 優衣が織姫に注意するが、織姫の鋭い指摘に俺は謝ることしか出来ない。

 そんな会話をしながら三人で学校への道を並んで歩いていく。

 暫く歩くと他の生徒姿がちらほらと見え始める。


「うぃーす、まーひと! 何だよまた川崎さん達と来たのか……くー、美人幼馴染みなんて羨ましい!」

「何だよまさ……朝から暑苦しいぞ」

「あ、正義君おはよう!」

「あ、まさ、おはー」


 馴れ馴れしく肩を組んできたのは一応友達の久遠正義くどうまさよし見た目は金髪のイケメン陽キャだが、何だかんだ良い奴だから割りとつるんでる事が多い。

 こうして、所謂いつものメンツで歩いていると周りがざわついて居ることに気付いた。


「何かあの4人光ってね」

「うわっほんとじゃん」


 周りの不穏な呟きを聞いて、俺達は自分の体を見ると確かに光ってる……なんだこれ!?


「ま、まさか! 俺達4人のスター性が抑えきれずあふれでてるのか!?」

「まさ! 馬鹿な事言ってないでよ!」

「ま、真人くん……」

「……! みんな手を繋ごう……何があっても離すなよ!」


 突然の出来事で困惑する三人だが、俺の言葉に頷くと全員で手を繋ぐ。

 そして、光が一層強くなると……浮遊感と共に景色が変わった……




 ……景色が変わると俺達が立っていたのは、ファンタジーやゲームで良く見る玉座。

 そして、これまたファンタジーやRPGに居そうな王様と王妃そして大臣らしき人物が此方をうかがっている。


「あ、え、えっと……ここは何処でしょうか?」


 気まずい沈黙に、俺は取り敢えず此処が何処なのかを聞くことにした。

 俺の言葉に王様らしき人がはっとすると、ゆっくりと立ち上がり頭を下げる。


「突然の事で戸惑っていると思う、先に言わせて貰う申し訳無い!」


 王様の突然の謝罪、とにかく何かとんでもなく困っている様子の王様に優衣が優しく言葉を掛ける。


「頭を上げて下さい。取り敢えず事情をお話頂けますか? 何もわからないので私達も困惑しています……一度お話をして整理をしましょう」

「あ、ああ、そうであるな……お話しましょう我が国で起こった出来事を……」




 冷静になった王様達と場所を移動する、移動した先は会議室の様な部屋だった。

 そこには、既に他の人達が座って居て王様を待っていたようだ。


「陛下! この方々が……」

「ああ、これから事情を説明する所だ……」


 どうやら国の重鎮達らしく、王様に恭しく頭を下げている。

 俺達も空いている席に並んで座ると、王様が最初に自己紹介を始める。


「異界より呼ばれし客人よ、我はエリオット・ワームルス。この大国ワームルスの現国王である」




 自己紹介もほどほどに始まった事情説明は要約すると、意味不明な予言がもたらされて怖いので調査して欲しい……これだけだ。


「魔王が居るなら原因はそこ?」


 正義の予想にエリオット王はあっさりと首を横に振る。


「現在魔王国はワームルスと同盟を組んで隣国のドラゴニア帝国を抑えて居る最中なのだ……それに予言は世界を揺るがすと言われていた、魔王国にその様な力は有るまい」

「なら、ドラゴニア帝国とやらは?」


 織姫の言葉にもエリオット王は首を横に振る。


「どうする? 正直、見通し悪すぎるぞ?」

「うーん、正義君どうする?」

「はぁ、やるしか無いだろう……どのみち帰り方もわからないし」

「それもそうだね、正義、真人、優衣、それぞれ無茶しないようにね」


 俺達は織姫の言葉に頷くと、王様に改めて協力する事を約束する。


「エリオット王、お話は分かりました……何れだけ力になれるか分かりませんが……俺達も協力します!」

「おお、そうか! ありがとう、それでは4人の能力を確認しよう」


 エリオット王はそう言うと部下を呼び、何かを言う。

 すると、部下は何処かへ行ってしまう。


「少々待っていてくれ……おい、4人に何か飲む物を持ってこい!」

「あ、えっと、お気遣いなく」


 正義が気を遣ってそう呟くが、エリオット王には届いて無い。

 部下が居なくなって暫くすると、扉が開かれて先ほどの部下とローブを来た人達が俺達の近くに何かを持ってきた。


「な、何ですかこれ?」

「これは〈スキルシート〉、魔力か体液から人の持つ力を調べれる物だ」

「魔力って使い方が分かりません」

「魔力で無くても、血液かそれこそ舐めても問題なく調べれる筈だ」


 俺達はエリオット王に言われた通りにスキルシートを舐めて見る。

 すると、スキルシートに幾つか文字が浮かび上がってくる。


「うむ、上手く行ったみたいだな」


 エリオット王の様子を見る限りどうやら成功したみたいだ。

 俺達は取り敢えず確認しようと4人で集まってスキルシートを見せ合う。


「じゃあ俺から見せるぞ、次に川崎さん、織姫最後に真人の順番で見ていこう」

「「「うん」ん」わかった」


 まさの言葉にそれぞれが頷くと、一番槍のまさが俺達にスキルシートを見せてくれる。


〈久遠正義〉

 スキル

〈勇者の灯火〉〈言語理解〉


 おお! 勇者って凄そうだな。


「次は私が見せるね」


〈川崎優衣〉

 スキル

〈聖女の加護〉〈言語理解〉


 聖女か……確かに優衣にピッタリな気がする。


「次は私ね」


〈絹居織姫〉

 スキル

〈聖装職人〉〈言語理解〉


 どうやら織姫は生産スキルみたいだな。


「よし、最後に俺だな」


 内心どんなスキルが出るかワクワクしている。

 こんなのは漫画や小説の中だけだと思っていた。

 でも、実際にその立場になれば少なからず期待するものだろう


「いざ」


〈森原真人〉

 スキル

〈ムシテイマー〉〈言語理解〉


 ……???

 え? 何? このスキル、ムシテイマー? ムシって虫? あの? 

 俺は少し混乱しながらも三人を見る。


「「「んー?」」」


 あっ、ダメだ三人して目が点だ。

 更に、周りもざわめき始める。

 くっ、異世界転移は異世界転移でも、もしかして追放ものだったのか!?

 俺はそう思いつつ多少の居づらさの中、何度もスキルシートの内容を見返すのだった。

ご都合やらガバ設定やらもろもろなりますがよろしくお願いします。

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