第五話
やっと五話まできました。これからもよろしくお願いします。
双子は要件が全てとおり、ハイタッチをした。
デュアディスはトホホ顔で画面をポチポチ押していた。
麻里子はそんな神様を見ながらふと思った。
それは双子が何故死亡にいたったのかという事。
「ところで一つ聞きたいんですが、デュアディス様がやった不手際ってどんなことしたんですか?」
ビクッ!!!
デュアディスは肩を大きく動かし、動揺しだした。
「え?いやぁ。あの、、、。ね!」
ジーーーーー。
「だからっ、ね!あれですよ。」
じーーーーーーーーー。
「あのですね、、、、。ニコッ」
麻里子、キレる。
「ね!じゃないですよ!いい笑顔しても駄目です!」
笑美子、キレる。いや、吠える。
「モゴモゴ言っとらんとはっきり言わんかーい!」
「はいぃぃぃぃーーーーーい!!!」
デュアディス、再びジャンピング土下座。
デュアディスはモゴモゴしながら、自分のやらかした事を自白した。
「あの時、いつものように地球の日本に寄ってアニメを見ていたんです。
そのアニメはそれはもう主人公が可哀想なぐらい理不尽にあって、好きな人とは両思いなのにそれを邪魔する女の子があまりに酷いことをするから、その、あの、、、。
感情移入しすぎて、、、その、、、、。
怒りの雷を落としてしまったんです、、、、、。テヘぺロ。」
「「え?マジで?!」」
「マジです、、、。えへへっ」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁ。」
麻里子は大きなため息を吐きながら天井を仰いだ。
笑美子は下を向き、両拳をプルプルさせながらフルフルと肩を震わせていた。
笑美子、ブチ切れる。
「何にしてくれとんのじゃー!!!この野郎ーーー!!!
こちとらこの先、孫フィーバーで孫の世話大変やわぁと言いながら、楽しく余生を過ごす予定だったのに!そんなくだらない事で巻き込むなやーーー!!!」
麻里子もブチ切れる。
「こっちももしかしたらもうすぐでひ孫が見れたかもしれないのに!!!ひ孫の世話して、匂いクンクン嗅いで、可愛いー!ってハッピーな人生待ってたのに!!!
しかもやっとパチンカスな旦那と死別できて、今から超楽しい!毎日ハッピー!な人生を返せぇぇ!!!」
「え?匂いクンクン?いい匂いなんですか?」
「そうなの!めっちゃいい匂いなの!特に耳の後ろとか子供によって匂いが違うのよ!しかもどれもいい匂いなの!
って何言わせるの!」
麻里子、変態だとデュアディスにバレる。
「麻里子の変態は今に始まった事じゃないからほっといて。
このままじゃ異世界に納得して転移できない!!
この落とし前、キッチリさせて頂きましょうか?!!!」
笑美子から怒りのオーラが放たれ、周囲の温度が下がったのがわかった。
「⁈え?私、変態だったの?」
麻里子、75歳にて今更の事実にショックを受ける。
「?!!!!ブルブルブルッ」
デュアディス、笑美子の怒りのオーラで半泣き状態。
「あの、、、、。どうしたらいいんでしょうか?」
「まず一つめはあんたのくだらない感情のせいでいきなり死んだ事によって、子供達に迷惑をかけた事に対しての慰謝料!
そうねぇ、子供達の幸運を引き上げもらいましょうか。
あの子達には幸せになってもらいたいから。
二つめは子供達にきちんとしたお別れをさせてもらいたい。形はどんな形でもいい。手紙なり、夢でもいいからお別れをきちんとしたい。
三つ目は多額の慰謝料を払って下さい!」
「、、、、、。あの、申し訳ないんですが、そのお話はできません、、、。」
「はぁ?なんでよ!」
「そ、それは私が地球の神ではないので、干渉ができないんですぅぅぅ」
「そんな事、許されるかぁぁぁ!」
笑美子はデュアディスの肩を掴み、ガクガクと揺らした。とても75歳のチカラとは思えないほど、デュアディスはあぅあぅ言っている。
「あんたは実際、干渉してはいけない事なのに私達を殺したんでしょ?
出来ないことなんてないじゃない?!!」
「すみません!ずみまぜん!神は他の世界に干渉できない決まりになってるんですぅぅぅ。」
その時、違う空間から眩い光の玉が飛んできた。
光の玉は徐々に人の形をした。
その人はとても綺麗で妖艶な雰囲気を漂わしていた。布地はその魅惑のボディを隠しきれてなく、その美しくながい黒髪は女性の肩に申し訳なくかかっていた。
麻里子も笑美子とあまりの美しい女性に釘付けになった。
「妾の子供達よ。許せ。全ては妾が悪いのじゃ。」
綺麗な女性は、麻里子と笑美子に申し訳ないという感じの顔をしながら言った。
「あなたは、誰ですか?」
笑美子はデュアディスの肩を掴んだまま聞いた。
「妾はお前らの世界を創造した神で、天御中主神と言う。
デュアディスが言うように、他の神が違う世界に干渉するのは禁忌とされており、出来ないようになっておるのだ。」
「そんな、、、。こんな形で子供達とお別れなんて、、、、、。」
「そう悲しむでない。デュアディスでは出来ないが妾ではできよう。
この失態は妾がデュアディスを招いた事で起きた不祥事。責任を持って其方ら願いを叶えよう。」
「本当ですか?!」
「ふむ。任せるがよい。」
「「ありがとうございます!!!」」
双子は天御中主神にむかって、勢いよくお辞儀した。
「一つ目の幸運値をあげるのは多大な事は出来ないが5倍程度なら上げれる。お主らの子孫に受け継がれるようにしよう。
二つ目の別れの願いは夢の中でならば可能だ。
三つ目の慰謝料だが、デュアディスから支払わせよう。
デュアディスの所持金は、えーと、10億か。
なんじゃ以外と少ないな。
デュアディスよ、使いすぎではないか?
なら、デュアディスの全財産をお主らに与えよう。」
「ちょ!アメノちゃん!全財産は酷いよ!
これじゃ、アニメも漫画もゲームも出来ないじゃない〜。全財産は待って〜〜〜」
「だまらっしゃい!そもそもお主が招いた不祥事!!そのぐらいの罪滅ぼしはせい!
少しは遊びほうけておらんと仕事をしろ。」
「そ、そんなぁ〜〜〜!グズッ」
双子はまたしても天御中主神にむかって、満面な笑顔で綺麗なお辞儀をした。
デュアディスはその場で膝を折って、両手は地面についてOlZ状態になり、シクシク泣いた。