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キャラチェン!!

 なぁ聞いてくれ、俺がシャワー浴びてる僅かな時間で、月姫と母さんが、物凄く仲良くなってるんだが…

 しかも一緒に料理してるし…


「なぁ2人とも、仲良くなるの早くないか?」


「あら? 颯、お母さんに月姫ちゃん取られて、ヤキモチ妬いてるの?」


「えっ!?…颯そんなに私の事を…嬉しい…」


 母さんはニヤニヤしてるし、月姫はヤキモチ妬いてると思って、なんか照れてるし…ヤキモチ妬いて無いよな俺?


「そんなんじゃないから!」


 俺はそれだけ言って、ソファに座りTVの電源を付けた。付けたはいいけど、見たい番組が無く、一通り番組を確認して、TVの電源きった。

 確かに2人が気になるし…かと言って、リビングでやりたい事も無いし…とりあえずスマホでも弄るか…


 俺は、2人をチラチラ確認しながらスマホをいじった。ふと気になり、何気なくキスマークに付いて調べることにした。いくつかサイトが出てきて、特に気になったのが、キスマークの位置の意味って書いてるサイトだ。俺が、それを見ようとした時。


「月姫ちゃん、とりあえず下準備終わったから、颯の所行ってあげて♪」


「いいんですか?」


「もちろん♪ 颯の事だから、やる事ないしどうしようか、ウジウジ悩んでる頃だろうしね♪」


 流石お母さま! 俺のこと、よくわかっていらっしゃいますわ!

  ってなるかぁー!!


「そんな俺の心を、見透かしたように言わないでよ!」


「あら? 違ったの? TVつけたりきったりしてたじゃない」


「えーん! たすけてツキえもん! ママがいじめてくるーー!」


「は…颯!? そんなキャラだったの!?」


「いや? ノリ的な?」


「急に冷めて言うなぁーー!!」


 まぁ、この位はご愛嬌だろ? さてと…面白そうだし、このまま少し月姫をいじるとするか。


「ナイスツッコミ!! ところで月姫さん」


「なんか立場逆転してる気がするけど…なにかな颯さん?」


「いつまでそこに居るんだ? 俺のところ早く来いよ? それとも俺のところに来るのが嫌なのか?」


「なっ……なに急にキャラ変してるのよ! 別に……嫌じゃないし…」


「あっ…ごめんなさい。ツンデレ系はお腹いっぱいなので」


「な…なっ……」


「だってぇ~、ツンデレ系とか疲れるじゃん?」


「あっ……あのねぇ!」


「まぁそれが月姫の素なら、俺はそれを受け入れてみせる、であります! ビシ!」


「…くっ……」


 俺は、敬礼しながら月姫を見た。あれ? いじりすぎたかな? 月姫は、なんかプルプル震えながら、顔真っ赤になってるし……それに、僅かに視線に殺意が……


「颯、流石に悪ふざけが過ぎるわよ? 月姫ちゃん可哀想でしょ?」


「ごめん月姫!! 大丈夫か?」


 母さんも、流石にやりすぎと思ったのか、俺に注意してきた。月姫は、睨みつけた瞳には、僅かに水滴を貯めてた…流石の俺も、それには慌ててしまう。


「すまん月姫、やりすぎた!!」


 俺は、慌てて謝り立ち上がろうとしたら、月姫がまるで、ドスンドスンと、地響きさせるような効果音が、聴こえそうな感じで近ずいてきた。

 やべぇ…殺される……

 俺は、覚悟して目を閉じた。そんな俺を見て、月姫は静かに話しかけてきた。


「颯」


「はい…」


「コッチ見て」


 俺は、無言で目を開き、月姫をみた。さっきまで泣きそうだった月姫は、何故か万遍の笑みでこちらを見ていた。


「日曜デートしてくれる?」


「え?」


「いや?」


「嫌じゃない」


「なら行こ?」


「うん……」


「もし…ドタキャンとかしようものなら……」


 そう言って月姫は、俺の耳元に顔を近づけ囁いてきた。


「お義母さんに、今日教室で私に()()()言うから♪」


 優しく、そして……最大の脅しをしてきた。


「よし行こう! 月姫の行きたい所に行こう!」


「やったー!! でも、良いのかなぁ~そんなこと言って?」


「もちろんだとも!」


「颯! 約束だからね♪」


 そう言って月姫は、嬉しいのか抱きついてきた。ドキリと、鼓動が早くなるのがわかる……ココは抱きしめ返すべきか? と思いながらも……そこはヘタレるよね……


「流石に母親の目の前で、そんなにイチャつかないで欲しいわねぇ〜」


 母さんは、そんなこと言いながらも、どこか懐かしむような笑みを、浮かべていた。

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