急いできたのに~
俺は母さんに言われ、スーパーまで月姫を迎えに行った。家からは、少し離れてるから走ることにした。だって遅くなると、母さんまた怒るだろうし…
スーパーに着いた時には、少し汗をかいてた。それにしても…月姫はまだ来てない…
俺は連絡しようとスマホと取り出したら、通知が1件来てた。月姫からで、俺は内容を確認した。
『着く少し前に、連絡頂戴ね』
……まじか!? 走ってて、スマホの通知に気が付かなかった…じゃなくて、サイレントのままだったー!!
俺は、走ってきた自分に後悔しながら、月姫に連絡した。
『ごめん。サイレントになってて気が付かなかった、もう着いてるから、準備できたら来てくれ』
『ええ!? すぐ行くね!』
それだけやり取りして待ってたら、月姫は慌ててやって来た。––彼女はベージュのワイドパンツに、白いTシャツといったラフな格好で、白いトートバッグを持っていた。
「暑いのにごめんね」
「いや気づかなかった俺が悪いから。それじゃ行こうか」
そう言って、俺は歩き出した。
「もう! 待ってよ~」
そう言って、月姫は左手にバックを持ち、右腕で俺の左腕に抱きついてきた。
「お…おい流石に…」
「もう! さっきもしたんだし、気にしない気にしない♪ それに、颯歩くの早いから捕まえとかないと、見失っちゃうかもだし♪」
それっぽい理由をつけて、決して話してくれそうになく、俺はコレについては、なにも言わなかった。
「颯の家って遠いの?」
「ん? いや結構近いぞ? ほらあそこの出口抜けて、5分ぐらいで着くかな」
「そうなのね♪ ちゃんと覚えとかなきゃ♪」
そう言いながらも月姫よ……俺の方ばかり見ていて覚えれるのか?
「そう言えば」
「なに?」
「その服すごく可愛いぞ?」
「なんで疑問形なのかな? そこは言い切って欲しいんだけど?」
「感想言ったことないし、どう言っていいか、わからなかったんだ」
「それでも疑問形はダメ! はい、やり直し!」
「恥ずかしいからまた今度で」
「いきなり会いたい言って準備させといて、恥ずかしいなんて
酷いよ颯は…しくしく」
そう言って月姫は、泣いた振りをし始めた。
「色々勘違いさせるような事を言うな! そしてするな!」
「颯…実はオラオラ系男子なの?」
「違うから! サラッと俺を、社会的に抹消させないでくれ! もう一度言うのが、恥ずかしいだけだから」
「しってるから安心して♪」
そう言って月姫は、俺の顔を見上げ微笑んでた。俺はそれにドキリとして、恥ずかしくなって右手で、頬をかいた。
そんなやり取りをしてたら、家に着いた。
「ただいま」
「お…おじゃまします」
俺達は、リビングに行くと母さんは、料理の準備をしていた。
「あら? おかえりなさい」
「えっと…この子が月姫」
「初めまして。蒼井月姫です」
「あぁ~はいはい♪ 初めまして颯の母です。今日は無理言ってごめんね」
「そんなことないです! 呼んでくれたおかげで…颯とまた居れるので…」
最後の方は声が小さ過ぎて、聞き取れなかったけど、どうやら問題はなさそうだな。
「ふふっ♪ あっそうだ! 颯、汗かいてるし着替えてないんだから、シャワー浴びてきなさい」
「いまから!?」
「こんな可愛い子に嫌われたくないでしょ? ほら早く行く!」
「わかったから…そのごめん!! 月姫、来てすぐだけどソファ座って待っててくれ」
「わかった♪」
俺は、急いでシャワーを浴びに行った。まぁ確かに、汗かいてたし汗臭いとか思われたくないから、ちょうどいいか...
そう思いながらシャワーを浴び、リビングに戻ると…何故か、月姫は母さんと一緒に料理をしていて、ものすごく打ち解けあってた。
この短時間でなにがあったんだ……?
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