いきなりかよ!?
俺は、月姫と荷物を家まで送り、その後自分の家に帰った。
「ただいま」
リビングに行くと、母さんが少し怒っていた。
「昼までの筈なのに、今何時だと? 連絡しなさいよね?」
「ごめん母さん、今日は学校で色々あったんだよ」
「どうせ登校日行かなかったことで、先生と話してたんでしょ?」
「まぁ否定はしないけど、その他にも色々とな」
「まぁ! 普段からほとんど遊びにも行かないのに、友達いたの?」
「いるよ! 自分の子供にたいして失礼すぎるだろ!!」
「そ…そんな……お祝いしないと…」
「しなくていいから! 彼女ができたから遅れたんだよ!」
「は? 彼女? 誰が?」
「俺だよ!」
「ちょ! そんな雰囲気全くなかったじゃない。いつの間に!?」
「元々好きで…まぁ色々あったんだよもういいだろ?」
「ごめんごめん。母さん嬉しくてね、それで詳しく教えなさいよ♪」
めっちゃグイグイ聞いてくるな...
「もぅ~せめて名前だけでも教えてよ」
「つきひって言うの月に姫って書いて月姫これでいい?」
「え?」
何故か母さんは名前を聞いた瞬間、突然落ち着いて暫く考え出した。確かに名前が珍しいから仕方ないか……
「えっと……苗字はなんて言うの?」
「蒼井だけど?」
「蒼井月姫ちゃんね…珍しい名前ね?」
「まぁな。月姫って聞かないもんな」
「それで月姫ちゃんとイチャイチャしてたら遅れたと?」
「いや家まで送る事になって、途中で彼女のお母さんにもあって、買い物袋持ってたから一緒に送ってあげたんだよ」
「お母さんにもあったの!?」
「あ…あぁ、会ったけどそれがどうかしたか?」
「いえ…なら私も、月姫ちゃんに会ってみたいわ!」
「え!?」
「連絡先付き合ったなら知ってるでしょ?聞いてみてよ」
「いきなりなんでだよ?」
「いいから早くかけなさい!」
何故か分からないが、凄い威圧感半端ない声で言われた…別れ際に連絡先交換しといてよかった……
俺は、そう思いながら月姫に電話した。初めての連絡が、母親の脅迫とか...
『あれ? どうしたの急に?』
「ごめんな、今大丈夫か?」
『うん。今部屋だから大丈夫だよ?』
「あのまぁ…」
『ん?』
「母さんに付き合ったって話したら、会いたいと...」
『え!? 今から?』
「月姫の都合がいい日で「代わりなさい!」ちょっ! おい!!」
「もしもし颯の母です」
『はい!』
「よかったら今から遊びに来ないかしら?」
『夕飯とかもあるので少しなら…』
「良ければ、ウチで今日ご飯食べていきなさいよ♪」
『流石にそれは…』
「うちは構わないから♪ せっかく颯の彼女さんが来てくれるんだし♪」
『母に聞いてみないと…』
「なら来た時教えてちょうだい♪ 家わかるかな?」
『えっと…その…』
「なら、颯迎えに行かせるから、それでいいかしら? どこに向かわせたらいい?」
『そ…それでは、商店街のスーパーまで…』
「わかったわ♪ また後でね♪」
ピッ♪
それだけ伝えると、母さんは電話を切り、スマホを渡してきた。
「というわけだから」
「まてよ! 何勝手に決めてるの!? てか、付き合って初日に、家呼ぶとか早すぎだろ!?」
「たぶん大丈夫だから……ほら! 早く迎えに行く! 今夜はハンバーグ作るからそう伝えといてね!」
「あぁもう! わかったよ迎えに行ってくるよ!」
俺は、帰宅後数分でまたスーパーまで向かう事になった。せめて着替えたかったよ…そんな事を思いながら、スマホとサイフだけ持って家を出た。
颯が家を出て、1人になった母は考えていた。
まさかあの二人が、付き合うなんて…運命ってやつなのかなぁ…
そんな事を思いながら、スマホで誰かにメッセージを送っていた。
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