表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/89

第12話 癒やしの効果確認 メイド長

 セシリア公爵は、娘のセインが発動した癒やしの効力を測ろうと、屋敷に仕える使用人達への施し第7弾。


 今回も臨時検証、本当に想定外。

 部位欠損で欠損部位が有する場合となったのです。

 公爵夫妻に、使用人の一部しか知られていないセインの癒やし、今まで以上に感謝したのです。



 公爵家への立ち入りは厳しい制限が行われている為、購入家具の運び込み、業者は1階のフロアーまで、その先は使用人が行っています。


 ベットを2階へ運び込み中、使用人が足を滑らせベットが階段を落ちていき、運悪く下敷きになったメイド長、骨折、打ち身に、前歯が折れる大怪我。

 使用人部屋のベットに寝かされ苦痛に耐えています。


 ベットを運んでいた使用人、執事見習いでメイド長と執事の長男。

「すまん母さん、若い連中に任せればこんな事には・・・」


 項垂れる息子のアプレに、「平気です」と声を掛けるメイド長。


 平気なわけあるかと思ってベットに両肘をおき、頭を抱えるアプレに、父親のセバスがアプレの肩を叩き、部屋から連れ出します。



 メイド長の折れた前歯を見つけ、ハンカチに包み公爵へ手渡し、ベットを運んでいた1人として、深々と頭を下る庭師のガーデナー。


 公爵が娘のセインを連れ、メイド長の部屋へ。


 部屋へ入った公爵、もっていたハンカチを広げて枕元に置き。

「メイド長、セインの癒やし効力検証者になってもらいます」

「これは、わたしからの強制です」

「返答は求めていないので目を閉じて下さい」


 癒やしの施しを強制され、公爵の配慮に感謝しながら目を閉じるメイド長、全身が金色に輝き、治まると枕元にあった前歯が無く。


 目を開け、ベットから起き上がるメイド長に公爵が

「検証確認ですメイド長、口をあ~~~んです」


 さすがのセインも吹き出す父親の暴挙。

 負けじとメイド長が口を開け「ムシバはナイデスヨ~~」と。


 メイド長の返しに、腹を抱え大笑いのセイン

「無理無理、ムリです、お腹痛いです」


 公爵邸内の重い雰囲気を吹き飛ばすセインの大笑いに、セインの癒やしの施しが、ある程度の効力を発揮したんだと喜んでいる者と、重傷者の部屋から零れ聞こえる笑い声に不謹慎と思っている者。


 セインの癒やしを知らされていないアプレ、怒りからセバスの手を振りほどき母親の部屋に飛び込み

「いくらお嬢さまでも笑・う・の・は・・・」


 酷いですと言おうとしたアプレ、ベットから起き上がり、公爵に、口の中を見せている姿を見て

「な・な・何をしているだ母さん」


 慌てて口を閉じ、対処に困るメイド長に公爵、伴に固まり、1人、笑いすぎの腹痛から復帰したセイン

「神が癒やしを施したのですわ、感謝して拝むのですわよ」


 3人を置き去りにして、部屋を出て行くセインの後ろ姿を見て、公爵は、オイオイ、自分で神宣言で拝めと言ったのかと呆れていると。


「此からは、セインお嬢さまを女神さまとして崇拝の許可、頂きありがとう御座います」


 とんでも無いことを言い出すメイド長に

「セインを間違っても女神扱いしないように」


 アプレを置き去りにして部屋を出て行く公爵、この後、神が癒やした施しの収拾をどうするか頭を悩ますのでした。

 今までの、ガーデナーにシンシアとエイミーは突然治ったのだろうと言い張っているのです。


 信じている者は誰1人としていないのですが!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言]  アプレの失態でメイド長が歯を折る大怪我をおって主人公が治療した。  治療結果の検証をしている時に、メイド長の怪我の原因のアプレが文句を言いに入って来るのはいただけない。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ