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第10話 癒やしの効力確認 メイド2

 セシリア公爵は、娘のセインが発動した癒やしの効力を測ろうと、屋敷に仕える使用人達への施し第5弾。


 今回は毒にる後遺症への効力を確認。

 公爵が、以前より治してやれたらと思っている者がシンシアともう1人。

 公爵家では頂いたお菓子など、口にする物は使用人達が食べています。

 高価な物ばかりで休憩時間に皆で会話をしながら食べるのを楽しみにしている者が多いのですが、1名、毒入り菓子を食べてしまい、命は取り留めたのですが後遺症で声がかすれてしまい、会話を楽しめなくなったメイドのエイミー。

 今回も癒やしの場は、公爵の執務室。


 メイド長は、エイミーを連れ公爵の執務室へ。


 公爵は、執務机からセインの横へ移動しながら。


「メイド長、エイミー座ってください」


 公爵がセインの横に座るのを待って、メイド長が公爵の対面「座らせて頂きます」と言ってから座り、その後、エイミーがお辞儀をして、セインの対面に座ります。


 声を出すのを躊躇ったのだと察する公爵、今回は娘の駄目だしを受けたく無いので

「エイミーの喉を癒やせればと思って呼びました、試させてもらっても良いですか?」


 目を丸くして驚くエイミー。


 メイド長がシンシアの痘痕のことを話して良いのか迷っていると感じたセインが

「エイミーはシンシアが綺麗になったのを知っているでしょう。同じ癒やしをエイミーにも試したいとお父さまが言ってるの」


 更に目を丸くするエイミーを見て、目玉が落ちるわよと思うセインは、「良いわよね」と言って「治れ治れ・喉治れ・美しい声になれ・・・・」と呟き出し。


 エイミーは突然、自分が眩しい程に光り出したので

「何が起きたのですか?」


 普通に喋ったのです。


 恒例となった、してやったり顔のセイン。


「声、声が出ます。声、こえ、こぇ・・・・」


 驚きで見開いた目から、落ちそうだった目玉の代わりに涙がボトボトと落とすエイミーを見て、セインは、嬉しい涙なら幾らでも落としなさいと。



 数日後、セインが廊下で会ったメイド長に、エイミーはと尋ねて、休憩時間に他の使用人達とお喋りをしながらお菓子を楽しく食べていると聞き。

「よかったですわ」


 その一言しか言わないセインに、メイド長は、あれ程の癒やしを施すことが、セインお嬢さまにとっては特別なことでは無く、感謝事態求めていないのだと知り。


 シンシアをセインの専属メイドとする話し、「わたくしより器量良しのシンシアは、早く一生使える旦那様を見つけてね」と言い、シンシアが「お嬢さまが一生お仕えする主さまです」と返答、「馬鹿言わないのですわ」で退けたのを同席して聞いていた時は、シンシアの思いを汲んでくれてもと思ってしまったことを後悔、お嬢さまは大した事してないのに自分に縛り付けたく無かったのだと気付いたのです。



 セインは、エイミーが皆とお菓子を食べてると聞き良かったと思っています。

 毒の恐怖で一生お菓子が食べられないのではと心配していたから、それと、声が治ったことで、お礼が欲しかったのは、エイミーからでは無く、父親の公爵からだったのです。


 公爵は、自分宛の怪しいお菓子を捨てず、使用人達でと渡したことを後悔、癒やせたことでエイミーの人生を狂わせた重荷から少し解消されたのす。

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