其のニ、金魚のハンカチ
今回は探しもの要素が多いですが恋愛(?)要素も入っていた気もします(作者がわからなくてすいません)。
ー次の日ー
今日は退院前日。
私は今、親友千秋とのんびり病室で日の光を浴びている。
「でね、死のうとする直前…」
私は千秋に死のうとする前に見たこと、誰かが金魚のハンカチを落としたこと、その人にあってお礼がしたいという話を掻い摘んで話した。すると千秋が
「金魚のハンカチか…」
とつぶやき、ちょっと待っててね。といいどこかへ行ってしまった。10分もたっただろうか。千秋が戻ってきた。同じ金魚のハンカチを持って。
「凛っ!そのハンカチを売ってるお店がわかったよ!」
「えっ!?」
「えーっとね…ジャストフォートゥウディイってとこっ!」
千秋は英語が苦手だ。片言の英語をノートに書き表すと…
「justfortoday……えーっと、意味は…〜今日だけの為に〜」
「ここがお店の名前よ、凛。」
「なんでわかったの!?」
千秋は少しニヤッと笑いながらハンカチのラベルを指差した。そのラベルには…
『justfortoday〜今日だけの為に〜』
と書いてあった。つまり私は完全に見落としていた。
「ちょっとスマホで調べてみるね…ってスマホ壊れてたんだ…」
と、千秋を見ると、そこはもう調べ済みよとばかりにスマホ画面を見せてきた。どうやら最近人気の雑貨屋さんのようだった。どうやら若年層がよく訪れるらしい。
「へー、すごいね。」
「へっへーすごいでしょっ!これで一歩前進だね!」
ということは若年層…つまり、若い人がこのハンカチを持ってる可能性が高いのか…。どんな人なんだろう…
私は金魚のハンカチの持ち主が気になって仕方がなかった。千秋は笑って、
「良かったね。なんかあったら私が相談に乗るからいつでも電話して!」
と優しく言ってくれた。私は
「うん!そっちこそ、相談してね!」
といい、今日は別れた。今日私は金魚のハンカチの主が気になって眠れなかった。
今回も読んで下さり有難うございます。次話もなるべく早く投稿しますので、何卒よろしくお願いします。