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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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凱旋所への報告

どうやらまだ油断は出来ない様です。

 荷車が村のクエスト凱旋所に到着した所で荷車から皆下車した。

また鳥馬に仲間呼びされては困るので私はミィナにくっ付いて降りる。

じーーーっ。とこちらを伺う鳥馬は私の危険度がかなり低いと認識したのか

首を傾げつつももう叫び鳴く事は無かったが、一応ミィナの足の影に隠れておく。

「いやー、一時はどうなるかと思いましたよ。ハッハッハッハ・・・ハァ。」

と空笑いする荷車の犬耳なおっちゃん。

「すみません。4人も居て荷物取られちゃって。」とミィナが真っ先に謝る。

正直狼を舐めておったわ。意外と頭脳派じゃったんじゃよなぁあ奴ら。

「いやいや、皆さん怪我無くて良かったですよ。余り気にしないで下さい。」

と荷台で荷物の確認しとるおっちゃんが気を利かせて答えてくれとるが

こっちも完全に無事という訳でも無いからの。

 皆、飛び掛かって来た狼達の爪やら牙やらが掠めて服のあちこちが破れてたりしておるし。

「そんな事言われても。そだ、取られた荷物って一体何だったんですか!?」

とリーナが聞く。アンヌも気になっとる様だの。

「うーん。それが塩とか砂糖とか調味料が入ってる袋なんだよ。一応香辛料は別にしてあったから

そっちは無事なんだけど。」とおっちゃんが取られた袋の中身を教えてくれた。

「塩・・・ですか?」とキィーロがそれを聞いてはっとした様な顔になる。

 塩ねぇ。森林に住む生き物に取っては塩分は大事じゃなのは分かるが

荷車から取っていく程に窮しておったのかの?気になる。そう思ってたら

「ミィナさん、これはクエストの凱旋所にきちんと報告しておいた方がいいと思う。」

とキィーロが眉を顰めつつミィナに振り向いて言った。

「もしかしたら繁殖の時期に来ているかも知れない。また荷車が襲われる可能性がある。」

と告げると横で聞いてた御者のおっちゃんも「えぇっ。」という顔になる。

「さっき倒した狼は全部雄だったんだ。ボスが雌だとすると今度の襲撃も頷ける。」

と難しそうな顔になる。

もしやアレは雄を嗾けて優劣を決める儀式か何かだったのかの?

「村の方にも何かしらの被害が出てるかも知れないわね。今の内に確認をしておいた方がいいわ。」

とアンヌも心配そうな顔をして告げる。

 村のクエストの凱旋所の犬耳のおっちゃんは元気そうだったが私らの報告を聞くとうーん。と唸った。

「村に直接の被害は出てないが、野菜畑の野菜とかが妙に喰いちらかされてたのはそのせいだったのか。」

と感心した様な顔をする。どうも家畜には手は出してないらしいな。

「分かった。一応外回りの奴には警告を出しておくよ。」と言うと溜息付いてから、

「今回は災難だったな。被害額が大した事無くて良かったと言いたい所だが、ツケにしとくか?」

と付いて来てた御者のおっちゃんに聞く。あーやっぱしマイナス分は御者が払うのね。

「あ、いえ、その分なんですけど、せめて私達に代わりに払わせて下さい。」とミィナが言う。

2~3の押し問答の末半額を払う事で決着した。

 数は減らしてしまった様ですがその分強力な雄が残ったという事でもあり、狼にとって余り痛手に成らなかった様です(減った分の狩場を強いのが新たに確保出来る訳ですしね)。再戦もあるかも。

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