夏休みに向けて ~クィナが抱える事情~
噂好きな彼の目的が明かされる様です
学園祭が終わればこの学園にも夏休みが来る。元生きていた世界でも
大きな催しの後は休みだったりするからそれが順当なのであろう。
ただ3年生であるミィナ達には1~2年生の様な長期休暇は望めないんじゃよな。
卒業=一人立ちに近いんじゃから。
旅人の服がある事からも分かるとは思うが、田舎に帰って田舎で生きる選択をする者ばかりではない。
中にはギルドに所属し魔物の数の調整役に就く者やさらなる栄達を求めて冒険者になる者も居る。
あの『迷宮泣かせ』の様に迷宮探索特化の者は珍しいらしいがの。
クィナ達もそれぞれの家庭の事情で他国に留学している事に関してようやく重い口を開いた様で、
クィナは国の同属に蔓延する風土病の『薬』を求めてる事をリーナやミィナ達に教えてくれた。
何でも元の世界でいう所のエキノコックスの様な物が流行ってるらしくての。
本来なら渡航も制限されとるらしいがクィナは運よく感染しとらんかったので
回避の目的もあって外国に留学しとるとの事。留学資金とかは里だかの連中が総出で出してるらしい。
「まぁその代わり『特効薬』を見つけてくるのが俺の役目でもあるんだけれどもな。」
とクィナがその時に苦笑しておった。
その病は『浄化』や回復魔法では完全回復は無理なかなりやっかいな病気らしい。
転生前の世界じゃアレは寄生虫が原因じゃったがこの世界では何処まで一緒か分からんな。
ちらとリーナの表情を伺ってみたが案の定というか「うーん。」と難しい顔して唸っておった。
召喚術士はその特性上『錬金術』モドキが使えるんじゃよなぁ。召喚した『召喚獣』の管理とか
せないかんし。だから造ろうと思えば求められる『薬』〝だけ”なら造れない事もないじゃろ。
(特にリーナの場合は『乙女ゲー』知識も持ってる事じゃしな。)
じゃが、本格的な治療や病の根絶を目指すのであれば・・・『クィナ達の国に行かなかればならない』。
リーナは竜の雛持ちじゃ。出来る限りは本人の意思が尊重されるじゃろうが、
この国のトップは渋い顔するじゃろうしなぁ・・・。
出来れば本式の錬金術師に行って貰いたい所ではある。『薬』のレシピと材料さえ渡してやれば
有名になりたい者ならば喜んで行きたい所じゃろうが、一代で終わらなさそうなのがネックじゃろうし。
私か?私はミィナの『召喚獣』だし却下。
恰好だけ『狐巫女』の姿になれた所で他に有効な『スキル』持ってないんじゃし私だけじゃ力になれん。
リーナ達にお願いするにしても、彼女らの行動を縛る権利は私にはないんじゃしな。
とりあえず話し合いの結果アンヌやミィナ達の顔の広さを利用して
個ではなく全体で何とかする方向に落ち着いたらしい。
その内ギルドとかに遠征クエみたいな感じのが出るのかもしれんな・・・。
本来の仕様だとクィナルートを攻略するとヒロイン(リーナ)が彼の国に行くENDになっていくのですが、攻略しなかった為、補正が働いてこういう形に落ち着いた様です。次回はキィーロ君。




