さらなる変化の先にあるものは。
『変化』を試すみたいです。
リーナが片手を顎に当てて何かを考えてる。
よもやここでマントをずり下ろそうとか考えてるのではあるまいな?
「うーん。『魔石の破片』ねぇ。それならワタシがあげようか?」
違った。どうやら正体を暴こうとか考えて訳ではなさそうじゃな。
って、あげるって。『素材』なんじゃし無料って事はな・・・
「その代わりワタシと物々交換しましょ(ニコッ」と微笑まれた。デスヨネー。
「それじゃ、この薬草と魔石5個でどの位交換出来ますか?」
と答えを探ってみる。「のじゃ」とかな喋り方は暫く封印する心算じゃよ?
「そうねぇ・・・。じゃあ奮発してこれ位で!」
と腰のポーチから小袋を出して提示する。
む。『鑑定』使う訳にもいかんから幾ら入ってるか知らんが
その中身が『魔石の破片』なのかの?まぁ量は分からんが
妥当な量なのだろうと適当に判断してみる。
「え。ホントにいいの?ありがと・・・のじゃ」
アワワワ。つい「のじゃ」と言ってもうたではないか!?慣れって怖いのぅ。
恐る恐るリーナの顔伺うが気にはしてない様子。
慌てて薬草と魔石5個を出してトレード完了すると、
「それじゃ、私、急いでますのでこのお礼はまた次の機会に致します。」
とか適当に言いつくろって、トタトタと低学年の生徒達のいる教室の方へと走り去る。
途中気になって廊下の角の所から購買の方窺って見たらまだ居たリーナにニッコリ微笑まれた。
ミラも彼女の足元で尻尾ユラユラさせながらこっちを見てる。
思わずペコッと頭を下げると『突進』で近くの女子トイレ近くまで急行し、
個室に籠ると『鑑定』で中身を確認したら『魔石の破片×100』じゃった。ガウリンの袋並みじゃな。
速攻で『吸収』して『変化』先の選択肢の一つである『狐ヒト』を破片全てで開放する。
これで手持ちはまた0に逆戻りじゃ。後で袋をリーナに返さねば。
ピロリロン!『『変化』先の『狐ヒト』が開放されました。『変化』で変身が可能になります。』
念の為『変形』を解いてから『変化』をやってみる事にする。検証も必要じゃろうしな。
「『変化』!『狐ヒト』!!」ボフン!灰色の煙が個室を満たす。
数十秒後。煙が晴れた個室内ではすっぱだかな狐ヒトの小さな女の子が盛大に凹んでいた。
「やっぱりこうなるんかい・・・。」
『変化』するのに扮装済みにしちゃうと着せ替えフラグがなくなっちゃいますしねー(え。




