邂逅イベントのその前に
イベントが進行中の様です。
リーナは渋るミィナ達をなんとか言い包め、今日もクエストに出撃中。
本当はミィナもアンヌも連れだっての難易度高めのにも出たいのだが
毎回は無理だし逆に不審がられるという事で適度にやる事にしたのである。
学園内の噂に関してはクィナも巻き込んでの消滅化作戦を展開。
否定では無く立ち消えを狙ってのやり方なので反発も少なく
徐々にではあるが噂は消えつつあるらしい。
ミレーヌ様の処には非公式にリーナ自身が出向く事で
渡りを付けておいたのでとりあえずは問題ない。
ミレーヌ様自身も今回の様な迷惑ごとには慣れていたのか
むしろ気を使われてしまったけど。
(そういえば最後のイベントまで彼女の立場は秘密だったけど、
こういうのが凶悪化するの防ぐ為でもあったのね。)
とつくづく上の立場目指すのを辞めておいて正解だったとため息を付く。
『ギキィィィ!』
おっと、いけない。目の前には1体のガヴリンが立ちはだかっていた。
巣を破壊したとはいえそれのおこぼれの残骸やらを狙うガヴリンの個体が
まだそこらに居るのだ。
流石に魔法を余分に撃てる程のモノは残ってなくても油断は出来ない。
「フゥー。グルルルル。」
腕の中のミラが毛を逆立てて地上にひらりと降りる。
最近はミラも積極的に戦いに手を出す様になって来た。
威圧を放ちすぎてて余りリーナが戦いに参加していなかった事に気付いたのかも知れない。
こうやって地上に降りてはリーナ自身にも戦闘の経験を積ませてくれる様になったのだ。
『ギィルルル!』ガヴリンはミラには手を出しにくいのが分かるのでこちらを狙ってくる。
「ギャルオゥ!」ミラが首をのけぞらして小さな火炎の玉のブレスを吐いた。
この場合はリーナが囮でミラがメイン。
『ギキャァ!!』ブレスの直撃を受けてガヴリンが思わず怯み後退する。
(よし!行ける!!)
リーナがいつもの様に勝利を確信したその時、ガヴリンの背後の森の茂みの方から
黒い巨大な影がゆっくりと近づいて来ていたのを彼女はまだ知らない。
戦闘シーンが短めなのは所謂前降りだからです。次回も戦闘シーンです。果たしてリーナが邂逅するのは
一体誰なのか・・・。




