生徒会のヒト
攻略対象者がまた現れた様です
ミィナ達が自分達の書いた書き込みの内容を確認していると
教室の外から男子生徒が書類を脇に抱えて入って来たのが見えた。
(ん。確かあやつは生徒会だかに所属してる奴じゃったな。)
きっちりした生徒会だかの特注の学生服みたいな白いモノに
身を包んだそ奴はこないだの豹な男子、ケインのライバル的存在じゃな。
ケインと同じクラスにおるんじゃが良く比較されておるらしい。
名前は「ルゥス」。良くセイバーを鞘ごと腰に差しておるんじゃが・・・
ケインもそうなんじゃがこやつも何処か『日本』的な雰囲気を漂わせておるんじゃよな。
もしかしなくても2人とも同じ国からの留学生なのかもしれんの。
ケインが豹なのに対してこやつは何処か一匹狼っぽい雰囲気がある。
ただこやつは珍しくケモ耳尻尾では無い。見た目は純粋な『ヒト』なんじゃよな。
そ奴は出入り口付近で皆を見回していたけど、ミィナに気が付くと
スタスタと図面を踏ま無い様に歩いて来ると
「ミィナ、すまんがちょっといいか?お前のこの報告書だがこれで合ってるかもう一度見てくれ。」
とミィナが提出したらしい報告書をミィナに差し出す。
「え?どれどれ?あ、この丸が付けてあるとこ?えーと。」
とミィナがその書類を確認しているその傍で感慨深そうに図面を見ている。
「あ、そうだ、ルゥス君、クィナ君から聞いたんだけど『お稲荷さん』のレシピありがとね。」
とリーナが思い出したかの様に言う。
(む?『お稲荷さん』のレシピの提供元はこやつだったのか!?)
と後方で聞き耳を立てていた私もちょっと驚いた。
「ん?あぁあれか。元々狐族への贈答品だったからな。使ってくれるんなら別に構わないよ」
とルゥスがあまり表情を変えずに答える。こやつ表情筋が硬いのか滅多に表情変えんのよなぁ。
「てっきりクィナが自分用に使うと思ってたんだがな。クィナにはあれ振る舞ったのか?」
とルゥスがリーナに聞く。
「ん?いいえ?お礼用に作ったんだけど見る前に何か自分は要らないって。」とリーナが首を傾げる。
ルゥスは教室の狐種の子見回すついでに私を見て
「そうか。狐族にとってあれは媚薬みたいなモンだからな。下手に出したら危なかったかもな。」
と呟く。
「び、媚薬?そんな危ないモノなのっ!?」とリーナが吃驚している。
「目の前に出されるとついうっかり食べ過ぎてひっくり返る程夢中になってしまうと聞いてるが?」
(あーなんか分かるわ。って危ないってそっちかの。)
脳内に浮かぶは食べ過ぎてまん丸になって転がるクィナの姿。そりゃ危ないわな。
私か?私はまぁ自重する方じゃし、あん時はミラに2個も喰われて呆然としちゃったし・・・
あれ?そういや私あん時幾つ喰ったんじゃったっけ?記憶が曖昧じゃわ・・・
そろそろ登場人物とか纏めた方がいいかもしれませんね。『魔属』な攻略対象者とか出した方がいいのかな?リーナ「だから逆ハーとか無理なんだってば。」




