人型魔物との出会い
次なる相手は・・・
ミラから貰った『魔石』は魔水砲魚という
テッポウウオの魔物版じゃったわ。
当然スキルもそれに属した物で『水鉄砲』Lv.0 『狙撃』Lv.1位しか
目ぼしい物はない。・・・水泳レベルなんぞ上がっても泳がんぞ?
『水鉄砲』はストレージ内か周りに水が無いと使えないし
『狙撃』は口に咥えたナイフを『投擲』する際の補助位にしかならんが
貰い物の『魔石』じゃしな。贅沢はいえんが『浄化』とか欲しかったのぅ・・。
ミラやヒューイは私の様に喰った『魔石』からスキル獲得は出来んが
元々持ってるスキルやら身体の生体魔力回路とでもいうものの強化が出来る様で
ヒューイは魔力操作レベルが上がったのか風を操るのを覚えつつある様じゃ。
今はまだホバリングの補助程度じゃがその内リーナの様に「ウィンドカッター」
のミニ版が使える様になるかもしれん。
さて。ミィナ達も昼飯の片づけが終わった様じゃし、そろそろ
移動した方が良さそうじゃのぅ。『MAP』に赤い点が2~3体固まってるのが
こっちに向かってフラフラと近寄って来ておるしな。
『お稲荷さん』とかの匂いに釣られて来たにしては妙というかなんか一貫性が
見られにくい3つの赤い点の動きはまるで酔っているかの様に動きつつ寄って来る。
ヒューイも気配に気づいたのか「キューィ。」と鳴いてアンヌに注意を促す。
リーナに抱かれてるミラは余裕をかましてるのか微動だにしない。
アンヌが「ヒューイ、『偵察』お願い。」とヒューイへの指示を飛ばし
飛び立ったある程度の高度を取りヒューイが相手を良くみようと高度を落としかけた時、
ヒュン!と小さめな矢がヒューイに向かって放たれた。
だが、ヒューイはそれを魔力を纏った羽ばたき一つで無効化すると
何回も撃たれるのは面倒だとばかりに再び高度を上げ矢を放った相手を見詰めている。
「ガヴリンだわ・・・。多分この近くに巣を構えたんだと思う。」
とアンヌが片眉を顰めつつヒューイからの『情報』を分析する。
ヒューイの様に『偵察』スキルを持つ『召喚獣』は『念話』スキルによって
ある程度の『情報』を伝える事が可能なんじゃよなぁ。
私はまだそのスキルは持ってないので基本的にはミィナの言葉での命令と自己判断。
どこぞのロボットみたいにリモコンで動いてる訳では無いのでミスもあるんじゃろうが
そこはこっちがミィナの邪魔にならん様に動けば良いのであって今の処は問題ない。
しかしガヴリンとは何ぞ?矢を放ったという事は武器持ちと観て間違いない様じゃが。
にても人型魔物と戦う事になるとするとこれが初めてじゃな。旨く戦えれば良いがの。
次回はまたもや戦闘シーンに突入です。




