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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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『誰でもない』存在(vs鵺(ぬえ))その参

雷撃な狐になるみたいなんです!?

 私が次の手を模索する為に視線を『(ぬえ)』の方向へと定め直しつつ

『MAP』を弄って拡大操作してた時に気が付いた。

2つの黄色い点が中庭への出入り口付近へと高速で近付いて来てた事に。

(これは援軍じゃな!?片方はケインかっ。て言う事は!!)

 ゲームとか本格的な迷宮じゃあるまいし、開きっぱなしの出入り口の方

から現れたのは練習用の剣を引っ提げたケインとキィーロじゃった。

「ミィナ!無事かっ!?」慌ててたせいか「さん」付けが吹っ飛んでる

キィーロがミィナとアンヌの方へと素早く歩み寄っていく。

「こっちはアンヌが気絶しちゃってるけど何とか無事っ!!でもあの子がっ!!」

とミィナが私の方を見たのでケインと一緒にこっちを見た。

 彼らの目に映ったのは焼け焦げてたり引き裂かれかけてる服を着ている

ボロっちぃ『狐耳』な女の子。しかも今は素手じゃしな。か弱げじゃろ?

当然っつーかケインとキィーロの目が厳しくなって『(ぬえ)』へと向けられる。

(ぬえ)』的には風評被害もいい所なんじゃろうけど、学園全体にメイワク

掛けてるのは事実じゃし、寮の方で下級生達とか助けて回ってたキィーロや

取り残された生徒達を救出してたケインにしてみりゃ、「「アイツの仕業かっ!!」」」

となるのは当然の結論となる。実際には私の実力不足の結果なんじゃけれどな(苦笑。

 じゃが私も入れて合計3人も助けに入った事でちょっと手狭になってしもうたな。

(丁度いい頃合じゃし抜けさせて貰うとするかの?)私は防御を固めつつ

(ぬえ)』の跳躍の下を掻い潜る形で地面の『破魔矢』を回収し、『突進』で

ミィナ達の元へと駆け寄っていき、それを投げ渡しながら言う。

「すまんっ、私の実力ではここまでじゃっ!後を頼むっ!!」と言い終わらない内に

急激な動きでボロッちい服がはためくのを両手で押さえながら出入り口から脱出する。

 方向転換してミィナ達の方へと向かってこようとする『(ぬえ)』と相対する形で

3人に増えた男性陣が立ちはだかり、リーナの腕の中のミラが威嚇で電撃を空中に飛ばす。

『竜・迫・剣!』キィーロが雷光を剣に吸収しつつ白く輝く竜気の剣を発動させた。

そしてミラの雷撃そのものを借りたケインが剣に付与した(ライトニング・ブレード)

構えるとお互いに視線を交わし合い全速力で突っ込んでいき、最後にルゥスが剣を抜き放つと

赤い光で染めて強歩な感じで(ぬえ)へと間合いを詰めていく。

 それに少し遅れて薄暗い廊下の隅の方から「タタタタッ!!」と小さな足音が響いて来る。

ズザザザッと中庭に突入して来て停止したのは『召還獣』姿の私である。

「コォーーンッ(回復呪文(ヒール)!!」とアンヌに対して(回復呪文(ヒール)を掛けた

私は「ソラっ!無事だったのね!!」と喜ぶミィナに向けて「コーン(回復呪文(ヒール)!」

と鳴くと『(ぬえ)』に迫っていく3人を見る。

レーザーブレードな「竜迫剣」で切り裂かれた上に雷光な剣で貫かれ、赤く輝く剣を

投げ付けられて跳躍寸前だった『(ぬえ)』が倒れていくがまだ動けるみたいじゃな。

 私は地面に降り立ちまた放電してるミラを見やると最後の一押しをしてやる事にする。

「ソラ?」ミィナがミラの前で私が対面する様にお座りした事に小首を捻った時、

私は胸を開ける感覚で『ソラの魔石』を両前脚で『ストレージ』から出すと口をあんぐりと

開けてたミラの口の中へ押し込んだ。かつて学園をふっ飛ばし掛けた程の『魔力』の塊。

 ミラの大好物でもある『魔石』から本能的に抽出された強大なエネルギーは

私自らが回路となる事でかつてのルゥスの様にミラを害する事無くミラの体内で変換され、

ミラの角から『球雷』と成る。後はこれを私自らが魔力操作で纏うだけ。

 念の為『ソラの魔石』をミラに咥えさせたまま私は電光石火の如く『(ぬえ)』へと

『突進』していく。『立体機動』を連発し、でなるべく放電を抑えつつ飛び込んでった私は

最終的に球雷の狐の槍となって『(ぬえ)』と突き刺さると一気に大放電を放ち、

内側から光の乱舞をぶちかまして初のトドメをさしてやったのじゃった。

かなり無茶な戦わせ方をしましたが『ソラの魔石』の使い方はルゥスの『ワーウルフ』へのランクアップの時の方法の応用です。ミラも『ソラの魔石』を口に突っ込まれるとは思ってなかったでしょうけどね。

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