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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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狐軍来たれり(VS????)その④(改)

大詰めまであと少し!

私はある程度距離を取りつつ走って敵ボスの後方に回り込むと、

弓を胸の前に構えて楽器の様に捧げ持って息を整えつつ、

 矢を持っている方の手の人差し指と親指に魔力を集中させた状態で

弦を掴むと弓を引いてから「ピーン!」と音を立てて解き放った。

 その音に対して「ピクッ。」と耳をそばだてた中庭ボスが

こちらへと視線らしき物を寄こして小首を捻った様な動作をする。

(あら。やっぱ気になるよねー?でも残念、これは矢を放った訳じゃないのよね。)

 その間にもルゥスが懐から4種類の宝石だか魔石だかを取り出したらしく

マジシャンか何かの様に指の間に挟んで内容を確認をしてる。

赤・青・黄色と紫色な輝きを放つそれらの内黄色の『月光石』らしき物以外を

素早く仕舞い込むと見開いた片目でそれを凝視する。

 ルゥスの瞳が狼の瞳孔へと変化するとほぼ同時に両耳が狼耳へと変形していく。

そして腰の辺りから銀色の狼尻尾が「モフッ!」と生えて来た。

『ワーウルフ』への『変化』をそれだけに留まらせず、さらに顔を『獣化』させた

ルゥスは息を大きく吸うと万を辞して「『ワオォォゥンッ!!!!』」と

魔力を伴った『遠吠え』を中庭ボスに向けて放った。

 アンヌが負けずとルゥスに一歩遅れる形で精一杯の魔力を伴った『遠吠え』を、

両目を閉じて両手を腰の辺りでぎゅっと握り締めながらも

「わぉ。『ワオォォォオォォォンッ!!!!!』」と、大口開けて発動する。

それを確認した私は「良しっ!今一度、これを喰らうのじゃっ!」と

2射目の「ピーン!」という弦の音が辺りに響かせる。

立ち居地の違うルゥスとアンヌの『遠吠え』と弓の弦から放たれた『音』が

時間差で黒き障壁へと到着し、3つの大波小波に揉まれたが激しく揺らぎ捲くる。

 私がやって見せてのは『鳴弦』という退魔術の応用でな。

本来ならば魔を破る為では無く魔を退ける為の儀式なんじゃが、『破魔矢』が

点での『音』による攻撃ならこっちは面での『音』の攻撃を可能としておるという

理由から、魔術だかによる障壁を退けるのにも転用出来るんじゃないか?と思って

使用してみたんじゃが、どうやら旨く行ったみたいじゃの。

 ただ『鳴弦』は『破魔矢』よか射程が短いのと弓の弦への負担も大きいから

連続使用には気をつけなきゃいけんのが玉に瑕じゃが、あ奴の障壁に対する

魔力を伴った音波攻撃としては申し分ない威力を持ってるとは思う。

 三方からの波長と発生時間の異なるであろう魔力の篭った『音』に晒された

黒い障壁にピシピシと目に見える形で白い亀裂が走っていくのが見える。

(この調子ならその内「パリン。」と某バリアーの如く割れるかも知れんのぅ。)

「後もう一押しといった所か。アンヌさん、もう1回『遠吠え』をやるぞ!!」

と息を継いでるアンヌに勝機を見出したルゥスが声を掛ける。

 敵ボスは自分を覆っていた障壁が破られかけている事に気付いたのか行動を止め、

私とミィナ達のどちらに飛び掛かろうか迷っている様なので、私は今度は

弓に矢を番えると『MAP』で黄色い点の位置と中庭の出入り口の方向を確かめつつ

中庭ボスの方へと矢を放つ為の準備に入った。

『破魔矢』に引き続いて感想にて使用を予測されてた『鳴弦』の登場です。『破魔矢』と効果の違う儀式をどう扱おうか悩みましたがこの形となりました。次回も戦闘シーンとなります。 3/26:描写に違和感が拭えない為、内容を差し替えました。

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