部活動用倉庫にて
暫定武器を選定した様です。
校舎の隅の部活動用倉庫前で逃げ遅れて教室に閉じ込められてた
とかいう数人の下級生だかを引き連れたケインと合流出来たのは
いいんじゃが、そっか、倉庫開けるのに鍵が要るんじゃな。モフモフ。
と彼が扉を開ける際に気付いて内心凹んでみたりする。
私は『軟化』使えば中に忍び込めるかも知れんが他のヒトは
違う訳じゃし、そぃういやミィナ達も出発前に職員室で鍵のコピー
を何個か受け取ってたっけなぁと今頃思い出す始末じゃ。
ケインが助けた連中とここに来たのは擬似回収班とする事で
時間短縮を狙った結果らしいんじゃが、いいんかそれ?モフモフ。
まぁ助けた連中も見返してやりたくてやる気満々みたいじゃからいいんだけどな。モフモフ。
つかいい加減皆して尻尾モフモフするのやめて欲しいんじゃが。
私の狐尻尾を癒しに使うのはやめてくれぃ。モフモフ。
ミィナ達の事は適当に誤魔化しつつ情報交換したら使えそうな武器を
出来るだけ回収して職員室方向へ向けて出発していくケイン達を見送ると
私だけ残って武器選択に入る事に。
私の転生前の世界の部活動用倉庫と言ったら、中身は友達なボールとか、
脚立だか梯子みたいのからローラーから白線引きとか如雨露とかいろいろあったんじゃが
異世界だけに刃物じみたモノが多々見受けられるんじゃよなー。この倉庫。
木剣だけでもサーベルみたいのから斬艦刃みたいなバスターソードみたいのもあるし
その斬撃を受け止める案山子みたいのもある。正直こいつらまで魔物化してたら
阿鼻叫喚だった事は間違いないので鍵掛けは大事。
園芸用レーキとか水深測る為の自在棒とか不審者取り押さえにも使う刺股なんぞという
どこぞの物騒な三侍従が使う様な得物は私には使いこなせそうにないので最初から却下。
(む。やはりというか『刃』が付いてないモノが多いんじゃな。)
ケイン達が主に回収していった金属性の武器も基本的には練習用のモノが多いので
『刃』が付いてないんじゃよ。だが、今回の様な例の場合にはそれが『助け』となる。
(言うなればこれらは『儀礼用』じゃからな。大層な祝福が要らん言うのは助かる。)
神殿に勤めてる神官じゃあるまいし回復師の卵だらけでは祝福も暫定的な効果しか
期待は出来まい。回復師の先生だって神官程の祝福は無理じゃろ。
それでも破壊力の点では『刃』がついててモノホンな武器よか落ちるだろうがほぼ全力が
出せると言うのであれば使う側も願ったりかなったりであろう事位は想像が付く。
よって正式な回収班が回ってくる事が確実である為に私も武器選択は慎重にならざるえない。
召還獣な姿のままボスに突貫する勇気も無いしの。
(誰が好き好んで負のエネルギー生命体だかに向かって単機突入するかってーの。無理無理。)
ここにはミィナ達もやってくる筈じゃし園芸用ナイフとかスコップなんかは置いておいて
やるべきじゃろ。一応金属製じゃしな。そんなんで倒されるボスも哀れではあるが、
こっちだって体裁構ってる暇無いじゃろしな。
結局、無難そうな弓と迷子防止用だかの笛が付いた鏑矢モドキを2~3本持っていく事にした。
狐さんだから安直に弓って訳ではありませんよ!? 狭い場所での弓矢は危険だとは思いますが、後衛に回る事で次なるフラグとする必要もあるのでこのまま行きます。




