お団子食べに
市内観光は今回まで。
猫耳だらけな寺院を後にする。そういやあの寺院の名前は
『龍舞寺』とかいう名前であったが『猫処寺』の方が良かった気がしないでもないな。
『聖獣』な名前とか付けなかったのは多分、火防の意味も兼ねてじゃろうがの。
さて、次なる目的地はキィーロが本当に行きたかった団子が有名な所なんじゃがな。
『八咫寺』という名前のそこは『四神』が守護するこの都市の中心部近く、
旧都の巨大邸宅近くにあるとの事で、そこを市内観光の最後にして宿へと帰る事となる。
「へー。金箔で外観を覆ったお寺とかもあるんだね。」とアンヌの横で
ガイド用紙を見ていたリーナが関心した様に言ってたけど、
今回はそっち方面はパスさせて貰う事に。外観はガイド用紙とか絵姿とかで
確認出来るし、ま、いいか。という事で(ある意味非道)。
何故行かないのかじゃと?はぃ。貴族対策です。
(だってさぁ、俺様王子とかミレーヌ様とかそーゆーの大好きそうじゃない!?)
あえて火中の栗を拾いに行って自爆する程ミィナ達も暇じゃないし。
物語の『強制力』で行かなくてはならない。という訳では無いのならば
ワザワザ枝下で帽子を被りなおす必要も無いのですよ!
後、キィーロの仲裁で大分機嫌を治したミィナにはそろそろ私の胴体への
締め付けを緩めて貰いたい所ではある。私は縫いぐるみじゃないんじゃぞ!?(ぐぇ。)
「へー。ここもやっぱり寺院なのね?何故お団子が有名なの?」
とミィナがキィーロに到着した地にある場所に行たかった理由を直接聞いている。
「四体の『聖獣』の一体に『青龍』て言うのが居るんだけど、その龍が好んで
良く来てた泉がその近くにあるんだ。その泉は大邸宅の敷地内にあるんだけどね。」
とアンヌが広げていたガイド用紙の大邸宅の絵の中の泉を横から指す。
「その近くの森に湧き出す湧水の泡を模して作ったのがそのお団子って訳。厄除けとして
食べるのが習わしな他に、甘いタレを掛けたお団子の発祥の地ともされてるよ。」
(ぶ。それって『御手洗団子』の事ではないか!?)
大邸宅の泉の源泉がそこかどうかまでは知らんが龍が好む泉が近くにあり、
清浄な水による『浄化』作用を『拠り代』的な団子で食するという発想は悪くは無い。
金色のトビを肩にとまらせてガッツポーズな勝利の女神様やそれを足元で見上げてる
3本足の鴉の像も祭ってあった境内には、『さざれ石』という天然の『合成岩』も存在しており、
『調合』や『合成』も関わると言う事もあってなのか、錬金術師系を目指すヒト達や
料理人を目指すヒトなんかの姿も意外と多かったみたいなのじゃった。
(こっちはリーナにも意外じゃったみたいじゃが清浄な水はいろんな事に使うからのぅ。)
と参道の店先を行きかうヒト達を観る。
「お待たせしましたー。」と店員さんが皿で持って来た串に刺さったみたらし団子の山を
皆で頂いてホクホク顔で宿への帰路へと付く。お土産用の団子は別便で送ってたな。
そいや境内の売店でキィーロがミィナに縁結び祈願用のお土産買ってたけど
砂糖吐きそうになったのは私だけですか?
今度そういうのやる時は私を地面に置いてからにして頂きたいんじゃが!?
宿に着いたら着いたで先生に事件に巻き込まれ迷子になってないかとか
心配されてしまってたが火力や偵察力に秀でた召還獣達が側に居るんじゃ。
もうちょっと安心しておいて貰っても良かった気がする。
キィーロの口説き文句でも書いた方が良かったのでしょうか!?(砂糖ざらざら)。外国なのに日本みたいな情景があるって事はこの世界の日本はどうなってるのかって?無論、この世界での輸入バージョンがあるのでこの世界の日本のも似た配置となっております(ぇ。




