不安はつのる
イベントの残りが気に掛かる様です。
とりあえずミィナ達に畏まれる事態はこれ以上は避けたいので
「温泉地には単なる資金稼ぎに行っただけじゃよ？貴族な方々とは全然関係とか無いし、
今まで通りの接し方でいいんじゃよ！？」と伝えておいたのじゃ。
リーナの腕の翼ももう少しすれば元の腕に戻るという事じゃったし
不安は残るものの、専門家じゃないんだしそこら辺は私じゃどうしようもないな。
丁度その時に春になりかけな陽気を受けてモソモソとお目覚めになったミラが
こっちの顔見るなりスルっとリーナの翼から抜け出して私の頭にちょこんと陣取り
まったりしだした時には皆に吹かれてしまったがお陰で雰囲気が和んだので
その辺はお手柄だとは思う。頭ガジガジ攻撃まで繰り出されるとは思わんかったが
結構くすぐったいもんなんじゃな。
その後ミィナ達と別れて中庭から抜け出した私は購買の隅の回収箱に牛乳の空き瓶を返すと
行程を誤魔化しつつトイレで『変化』を解くと頭を拭いてから素早く中庭に取って返し
「あ、ソラ、惜しかったわね。さっきまであの狐ヒトの子ここに居たのよ！」
とミィナに残念がられてえー？そうなの？って動作してみたりして誤魔化しとくのを忘れない。
リーナの翼に抱かれ戻ってたミラはまたお眠むの真っ最中だったので変な挙動とか
されなかったらいいんじゃけど、ちょっとヒヤヒヤものじゃったかもしれんな。
にしても卒業式まではあと僅かか。修学旅行とか卒業試験とかが残っとる気がするが
『断罪イベント』とかもまだ残ってる様なのでリーナとしてはむしろこれからが正念場な筈じゃ。
テンプレな『階段突き飛ばし』事件とかこれから起こらん事を祈るしかないの。
狙われるのはリーナとは限らんのじゃがミィナは猫耳じゃから例え突き飛ばされたとしても
無事着地するだけじゃろうし、アンヌは犬耳じゃけれども目敏いヒューイが居るので
ほぼ死角は無しと地味に付け入る隙が無いので狙われるとしたら消去法で
ミレーヌ様辺りが狙われる可能性が高いんじゃよなぁ。
まさかミレーヌ様を階段から突き落とす馬鹿はおらんとは思うがミレーヌ様の方も
リーナ同様に『翼変化』は解けきってないみたいだしコレ幸いとやられなきゃいいんだけど。
(羽根が生え揃ってて飛ぶのに万全な時ならいざ知れず抜けかけの時はヤバいんじゃないかの？）
休み時間に出歩く機会の多い私は『玩具』なんで例え突き落とされようが問題外じゃけれども
不安は残る。後は取り巻き連中の自演かまったく関係ない生徒が狙われるのか。
いずれにせよ警戒度は上げておいた方が良さそうじゃな。
キィーロを階段落ち対象から省きましたが竜人なんでまず落ちません。尻尾でターンを決めて復帰も早いでしょうし彼に落とされた振りをしようにもミィナ達の側に居る事が多いので隙が無くまず状況的に無理です。
