追い抜くモノ達
追い抜かれた様です。
ミラがレベルアップしご機嫌な横で皆で後片付けをして置いた。
グールが壊しちゃった副葬品な残骸達を完全に復元するのは無理でも
そのまんまって訳にはいかんしな。大体この辺にあった物だよね?
程度で纏めて置く程度でこの際勘弁して置いて欲しいものではある。
『死者の街』は地下砦な部分の外周にある造りらしくて
残りの順路もそれをほぼなぞった形になっていたので後はそんなに
迷わなかったのじゃ。
死者達もグール退治後は又元の感じに戻ったしの。ただミラの
威圧も効力が上がってるらしくて出てきてもほぼ硬直状態じゃったけど。
地下砦な方への道は順路から外れていた上に壁に偽装された扉で
閉ざされているらしくて砦の中へ入っては行けない様にされてたみたいじゃが
アンヌでも偽装された扉は見抜けてないっぽい所を見るとかなり巧妙に
隠してある様じゃな。まぁそれでなきゃ防御にならんか。
そんなこんなしつつ『死者の街』の通りをえっちらおっちらと大回りしつつ
攻略していると何やら後方から「キャーキャー。」と黄色い悲鳴が聞こえて来た様な。
(今度は何じゃ!?)と思って後ろを伺うと例の3人組と組んだ連中達が
『馬耳』な死人や何かに追い掛けられた状態で避けてた私達を追い抜いていった。
「えーと。『トレイン』行為は他のヒトに大迷惑なんだけどなー。」と
脇目も振らず一心不乱に駆け抜けていった連中に突っ込みを入れたかったらしい
アンヌが一人ぽつりと呟いてたけど、あっという間に視界から消えた
連中には多分聞こえてないと思うぞ?
(あの調子なら『死者の街』のもう一方の出入口まで素早く移動出来そうじゃけどな。)
死者達も結界の所までしか追い掛けられないじゃろうし、あのスピードなら
とっ捕まる事は無いとは思うが3人組に巻き込まれた連中がちょっと可哀想になった。
まぁ例の3人組連中に追い抜かれてはしまった様じゃが下手にいちゃもん付けられても
到着順位を誇られる程度で済むならそれに越した事は無いのじゃ。
(それにどうせ走り抜けるのに夢中でこっちには気が付いてないじゃろうしな。)
目立つであろうリーナは連中を避ける際に予め宙に浮いてた状態だったので
なおさら眼中には入らんかったじゃろうし後は野となれ山となれって奴じゃな。
暫く行った先の曲がり角の直ぐ行き止まりで止まりそこなった『馬耳』の死者が
壁に激突した状態で伸されてたけど下手に起す事も無いので放置して先へ進む。
もう少しで下水路方面へと出れそうじゃな。
牛頭馬頭をやりたかった訳ではありませんが『馬耳』を出してみました。子どもの移動速度は大人のそれを凌駕する時がありますので死人な『馬耳』では流石に追い付ず自爆しちゃったみたいですが街中で走り回る子どもって何であんなに素早いんでしょうかね。




