眠りを妨げしモノ(VSグール)その2
燃やしてしまう様です。
簡易墳墓の中には寝ている主に捧げられたであろう
供物のお酒のミニ瓶やら香水やらの瓶やらが多数転がっていた。
転がり込んだ時に寝ている主の骸骨な眼窪と睨めっこしてしまったが
叩き起こされた雰囲気は無いのである意味ホッとしつつも
『ストレージ』からマントを素早く引っ張り出す。
(すまんの。そこのお酒を一瓶貰うのじゃ。)と幾ばくかのお金と引き換えに
お酒の瓶の封を口でこじ開けると中身を丸めたマントに染み込ませる。
そして墳墓から引っ張りだした風を装いつつもマントを咥えると
『立体機動』で通路へと飛び出しグールが振るった腕を踏み台として利用し
さらに『立体機動』で飛び上がり壁を蹴ってマントを広げつつ
グールの頭上を通り過ぎた所でマントを放した。
バサッと広がり落ちて来た濡れマントで頭を覆われてしまった
グールは「ンモ。」とか言いながらマントをズリ落とそうと手で引っ張るが
濡れてるのと角が引っ掛かってしまって直ぐには取れそうにない。
そこをすかさずミラが火炎弾ブレスで攻撃しようとして
「まってミラ!火炎弾ブレスじゃなくて火炎放射で攻撃して!!」と
空中に浮かぶリーナがマントから漂ってるであろうお酒の匂いに
気付いたらしくミラに攻撃変更をお願いする。
「ギャルオゥ!」「ゴオォォッ!!」お酒の助けを借りて
火が付いたマントが盛大に燃えはじめた。
「ン"モモォ!?」死人だけに熱いとかいう感情は無いのだろうが
マントを掴もうにも燃える熱と火でマントを掴みづらくなったらしいグールが
何が起きているのか分からず混乱した様にたたらを踏み始めた。
(それではもう一押し。と行きたい所じゃがここは『死者の街』じゃしどうしよう。)
回廊式墳墓ならこのまま押し倒した勢いで旨く転がしていけるかも知れんが
入り組んだ街並みではそういう訳にも行かない。ましてや『マッピング』は
この先はまだやってないので街がどういう構造になっているのか今一不明だったりする
んじゃよなぁ。と私がこの後どうしようかと悩んでいると、
「ゴオォォォッ!!」とミラが火炎放射の熱である程度グールの行動を制限出来る事に
気が付いたのかグールをその場できりきり舞いさせ始めた。
人間松明ならぬグール松明となったそ奴はやがて全身に火が回り、ドゥ!と倒れ付す。
トドメとばかりに火を注がれまくったグールが灰になるのにそう時間は掛からなかったのじゃ。
えっへん。と胸を張るミラがレベルアップの光に包まれていく。
火炎車でもやらせようかと思いましたが火を周りにバラ巻きかねないので断念しました。よーやくミラがレベルアップし戦力UP!ソラ達よりレベルアップの時間が掛かるのは龍だからかも知れませんね。




