ゴミ?いいえ。宝の山です。
例えそれが他者には要らない物であったとしても
犬のおっちゃんは踵を返すと魔石を持って弄びながら
「誰かに売ろうにもどうせ二束三文だしなぁ。誰か大量に買い取ってくれなぃかな。」
とかブツブツ呟きながら裏口の方へと歩いていく。
要らん物を買い取ったんじゃからその分損をしてるのではないのか?
何処で元を・・・まさか依頼者からの依頼金からその分ガメておるんか。あくどいのぅ。
と商売の裏の闇の一部を覗き見た気がしたがそんな事は今はどうでも良い。
ささっと犬のおっちゃんの後を付けて裏口から出たおっちゃんの後から素早く裏に抜け隠れる。
「ん?鼠か?」とおっちゃんがこちらに気付きかけるが残念。そちらを観たって鼠も居やしないわな。
まぁいいや。と踵を返したおっちゃんが裏にあった袋の山の一つに『魔石』を入れるのを確認する。
おっちゃんはこっちにも気付かず店の中に入っていったのを確認して袋に近づてみる。
「なんと・・・。ここにある大きな袋全部中身『魔石』かの?こりゃダブついてるって規模ではないな」
6つ以上ある袋の山を良くみると後ろの方には転がりかけた袋の一つから大量の『魔石』が
転がり落ちかけていたりしてる有様である。
「ふむ・・・。これなら一袋位中身が無くなっても文句言われそうにないの?」と内心舌なめずりする。
隅には予備の袋が積んであるがこちらも碌に枚数を数えてる気配さえない様だ。
「でわ早速・・・『吸収』開始じゃーっ。」ぴょいん、ぴょいん!ザシュ。
『立体機動』を使用しこぼれ掛けの袋の1つ隣の袋の口に頭から突き刺さる。
こぼれ掛けのを無視したのはガメたのが犬のおっちゃんにバレにくくする為ではある。
ポワっと狐の『玩具』が淡く光る度にどんどん袋の中身が『吸収』されていく。
「ふひひひひ。入れ食いじゃぁー。極楽極楽。」
森やそこらで『魔物』を狩り『解体』して『魔石』を獲る労力に比べたら天と地の差がある位は楽だろう。「おっと。このままでは『ストレージ』に『魔石』が貯まるだけじゃったわぃ。どれどれ?」
魔森鼠の魔石×16 魔梟の魔石×14 角兎の魔石×25 魔蛙の魔石×20 魔石の欠片×30・・・etc
「ほぅ。まだ会った事も無い魔物のもある様じゃしこのまま一気に貰っていくかの。」
例え欠片だろうとスキル獲得の補佐には使えるだろうと徹底的に袋の中身を『吸収』していく。
袋の中身を完全に回収し終えたら、何となく重量配分がおかしくなった気もしたが
それには気にせず空になった袋を前脚で畳み背負って袋置き場に置きに行く。
「ただ貰うのも悪いし貯めておいた角兎の毛皮でも置いていくかの。」
と『解体』の練習ついでに回収した角兎の毛皮をストレージから出しその上へ置く。実は魔石を取り逃したした角兎は倒した内の何度目かの個体じゃったんじゃよ。
「流石にランクまではまだ分からんから釣り合うかは分からんが気持ちじゃ。じゃあの。」
と何枚か纏めて出して置くとそそくさとその場を離れた。
因みに裏側は特に壁や囲いで仕切られてる訳では無かったので脇を通り抜ければ表側からも回れた。
「必要ならまた角兎の毛皮でも持って『魔石』を貰いに来るとするかの。」
と人目に付きにくそうな誰かの家の納屋の隙間に潜り込むと回収した『魔石』を吸収し始めるのだった。
犬のおっちゃん「あれ?角兎の毛皮こんなとこ置いたっけ???」
狐「ふっふっふ。バレてなぃバレてなぃ」
5/21 角兎の毛皮を既に持ってる理由を追加しました。




