学園行
ニアミスしたみたいです。
結局の所、服飾系のお店行きそびれてしまったのじゃ。
リーナの翼化が思ったよりも重症っぽくてな。
治すのには温泉通いも悪くは無いんじゃろうが
抜け羽毛で温泉回り汚すのもあれだし、
ミレーヌ様とその取り巻き連中とかち合いがちになるのも
避けたいしと言う事でとっとと学園に戻る事と相成ったからじゃ。
「ホント、御免なさいね。アタシの我侭聞いて貰ったみたいで。」
と親鳥宜しくミィナ達を両脇に翼で抱え込んだ形で防寒具化してるリーナが
幌鳥馬車の座席で彼女らに謝っている。
「気にしなくても良いわよ。こっちはお使いクエストで散々稼がせて貰ったし。」
と言うのはヒューイも抱き込んでぬっくぬく状態なアンヌじゃな。
「わたしは寒がりだし室内向けのしか出来なかったけど赤字じゃないしね。」
とミラと一緒にぬくぬく状態のミィナが言う。
キィーロと私は馬車の出入り口付近で外を警戒してるので一緒には暖まれない。
キィーロは自前の『竜気』を練って防寒対策強化してるし
私は木の塊なんで寒くても別段動きは鈍る事は無い。冷える事は冷えるけどな。
てかその事もあってミィナ達と一緒に包んで貰うのは遠慮させて貰ってると言った所かの?
(金属程では無くても冷え切った木の塊なんぞ一々暖めたら無理させちゃうしなぁ。)
と遠ざかっていく温泉地を見る。
(決して遠い目でなんぞ見てはいないっ。いつかゆっくりヒト用風呂に入ってやるのじゃ!)
時々食べ物得る為に山から出て来た冬山仕様のオークとか腹いせにぶっ飛ばしつつ
幌鳥馬車は学園のある街へと無事到着した。
久々に見る街の様子は出発時とそれ程変わらず活気に溢れていた。
以前と同様に歩いて街に入るミィナ達じゃがリーナとミラだけは荷物扱いで
幌鳥馬車に乗せたまま先に学園へと行って貰う事にする。
後はちょいちょいとミィナ達が買い物をしたり情報を収集したりして
学園の寮へと急ぐだけなんじゃけどな。街ですれ違った
魔属な生徒と一緒に連れ立って歩いてた女の子をどっかで見掛けた事がある様な?
(うーん。服装が違うと良く分からん。見掛けたのなら学園内な筈なんじゃが?誰じゃったっけ?)
首を振り振りミィナ達に遅れまじと後を追う。
(思い出せないなら大した事じゃあるまい。それよりも今時の流行とか知りたいのじゃ!)
今は服とか買えなくともそういう情報は大事!ミィナ達の女子トークと情報収集力に
置いてけ堀気味な荷物持ちなキィーロと共に街を往く。
長らくほったらかしだった魔属なヒトにようやく出番が巡って来た様です。暗雲立ち込めそうな学園に一条の光をもたらすのは一体誰なのでしょう。




