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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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水場の罠(VSブースト魔狼Ⅱ)その弐

どうやら時間稼ぎが目的の様なんです!?

 水場という物は生命に取って命のやり取りをする場としては

極めて特殊な環境と言えるじゃろう。

 命を長らえるに当たって必要不可欠であるが故に

罠を張るのには最も適した場所でもあるんじゃよな。

 今回『魔狼』達が張った罠は2つ。暗がりに於ける足場の不安定さ

を利用した足止めとそれに嵌った者に対する対応によって生じる

時間を出来るだけ稼ぐ事じゃ。カンテラモドキの火を消したのも

無論彼らじゃろうて。

 群れで行動する彼らは同様に群れて行動する私らの行動を

ある程度は予測出来るからこそ出来る罠じゃな。

「げほがはっ!」2人掛かりの手助けでようやく水場の縁にへばり付いた

ケインが水を吐き出してるけどまだ上がってこれて無い。

 彼の装備は水を吸ってしまっていて重いし、『魔狼』達の攻撃は警戒しなければ

ならないしで、迂闊に引き上げれられんのじゃ。

 ミィナが拾い上げたカンテラモドキに火を入れて明るさが増した

分岐点内で睨み合いが続く。場合によってはまたケインに溺れて貰わにゃならんし

この戦闘ではこちらの戦力UPは余り見込めない。

(だるまさんがころんだ。ではないが一挙手一投足を慎重に選ばないとな。)

2つ目の罠はこの戦闘自体も含めてなのでまだ作動中じゃ。

「ガルルルっ!!」向こうはこっちが罠に掛かってる事を認識しているんで

その分余裕を持ってこっちの動きをけん制出来る。

 足跡消しの時同様に3匹程が奥の方から現れ、その横の支道の方からも

3匹づつ現れといった具合に目の前に見えるだけでも九匹程の『魔狼』が目の前に現れた。

(むぅ。後に控えているモノもまだ居る様じゃが総力戦か?余程行かせたくないと見える。)

ヒューイが風を操り空中に浮かび上がるとミィナからカンテラモドキを受け取って

出来得るだけ天井付近にへばり付いた。多分大丈夫じゃと思うが狼タワーでも作られたら

狙われるかも知れんな。気を付けないと。乱戦となったら直ぐには助けに行けそうにもない。

「個々に狙ってくるぞっ!気を付けろっ!!」とキィーロが喚いたとほぼ同時に

一人分につき3匹程が入れ替わり立ち代わりしつつ襲い掛かって来る。

1匹の攻撃を防御すれば別な1匹が襲い掛かって来て、それもいなせばさらにもう1匹が。

狭い空間で旨い事走り回りながら隙を無くしていくその作戦は実に良く機能している様だ。

「うわっぷ。ごぼがば!」ケインも容赦なく襲われ防御した事でまた水の中に

逆戻り。(すまんが暫く溺れれてくれんかの。)この場合はすぐに助けない事が正解なので

あえて無視っつーかそれどころではないしっ。

よく見ると『魔狼』達の口から緑色の風が漏れ出し彼らの身体を覆っていく。『魔力操作』で

風の魔力をその身に纏い、防御力の底上げに使ってるんじゃろう。

 ミラはその気迫で『魔狼』達の攻撃はじゃれられてる程度に収まってる様じゃが

他はそうはいかん。服の端っこをあっちから引っ張られたりこっちから引っ張られたりと

散々な目にあってる。直接噛みに行かないのがミソらしいが私の場合は

それこそ『玩具』感覚でもて遊ばれてる感が強いのは何故じゃろうなぁ・・・

いや、向こうは至極真面目に戦ってる心算なんじゃろうけど傍目からだとどう見えてるんじゃろ。

叩かれ掛けたり噛み付きかけられたりコロコロ転がされたりしつつちょっとため息を付いた。


『魔狼』達の主目的は時間稼ぎ。罠の嵌め方に関しては現実の肉食獣達とそんなに変わりはありませんが狭い空間内である事と彼らにとって勝手知ったる場所である事で彼らにかなり有利な条件となってしまっています。ケインは可哀想ですがまだ溺れてて貰います。次回も戦闘シーン。

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