気になる情報
狼達も対策を練っている様です。
羊達の放牧所の囲いの修理と強化が終わったので
クエストの凱旋所に戻って報告をして次の依頼を見繕う。
「おぃ。聞いたか。学園から来た奴が一人見当たらないんだと。」
「どっかで油でも売ってるんじゃないのか?」
等という会話が凱旋所の休憩所兼待合室で交わされたりしてる。
それとなく聞いていると特徴的にはそれはルゥスじゃな。
後から来た学園の友人の豹ヒトだかが彼が買ってったりした坑内MAPとか
を同じ様に買ったり貰ったりして出てったらしいけど、
それって多分、ケインだと思う。俺様王子ほっぽってて良いのか?
アンヌが窓口で聞いてるの聞く限りじゃマッピングはまだ途中。
変なトコ入り込んでなきゃいいんだけど。
「ねぇ。アンヌ、あれ見て?あの鉱石って『夜光石』だよね?」
とミィナが凱旋所の隅のカウンターにクエストから帰って来たヒトが
出している鉱石に目線を送っている。
「ん?あれは『夜光石』で間違いないわね。それがどうしたの?」
と首を傾げるアンヌ。
「確かあれってさ、光を吸収して蓄えるんだったわよね?」とミィナが聞く。
え。とリーナがその鉱石を見て何かに気が付いた様に息を飲む。
「そーだよ?この辺鉱山だから採れたって可笑しくは無いと思うんだけど?」
とアンヌがさらに首を傾げる。
「じゃぁあれってさ、月の光も蓄積したりするのかな?」とミィナがアンヌに顔を向ける。
(成程。光を蓄積するのであれば、月の光だって蓄積するかも知れんの。)
「んーと?まぁ光には違いないだろうから蓄積はするだろうけど???」
とアンヌが使い道に首を捻っているがリーナや私には薄々とその先の答えが分かる。
「あれ。どうしたんだ?そんな悩んだ顔して。」とキィーロが掲示板の所から戻って来た。
ミィナの表情が優れないのを見て気になったらしい。
「んとね。村の近くの峠の時の事思い出したの。『魔狼』達の行動の事を。」
とミィナが思い付いたであろう事を説明しだそうとした。
「まって。ここじゃ邪魔になる。あっちに行こう。」とキィーロの勧めで
窓口付近から待合室の隅に移動する。
「あの時『魔狼』達は塩とか盗っていったじゃない?
もしかしたらだけどここの鉱山で『夜光石』を回収してるんじゃないかと思って。」
とミィナが壁際で不安気に告げる。
「あはは。・・・いや、まてよ。ついこないだ満月になったばっかりだったな。」
とキィーロが笑いかけて使い道に気が付いた。下っ端はともかくとしても『銀狼』ならば
満月下に坑道内で採れた『夜光石』を外に持ち出させて受光させる事位はやりかねない。
「不味いな。最悪昼間でも『銀狼』や『魔狼』達は月光下での実力を発揮出来ると言う事か。」
とキィーロがそのやばい状況に思い当って凍り付いた。
お土産献上タイプの魔物が居る場合やっかいなのは好物も格上に献上する事がある事。月の光を貯めて置けるのであればこうなりますよね。実際の夜光石ではどうかは知りません。




