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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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山の斜面にて(VS一角角兎) その②

空中で料理される様です。

 私がミィナ達の前に立ったのと緑白な一角角兎(ホーンドラビット)の角に

小さめな魔法陣が空中に展開するのとほぼ同時であった。

光輝く魔法陣が回転しつつある角がこちらに向けられると同時に

全身を押さえつけるかの様な風が噴き付けて来る。

 その背後ではリーナに引き上げらる様にミィナが効果範囲外から

ギリギリ脱出していた所であった。

(うぬぅ。『魔力操作』!ターゲティングを外されて堪るものかっ!!)

外されようとする魔力による風の噴き付けを『魔力操作』で無理やり押さえ付ける。

 緑色の風のトンネルがさらに強化されこちらの動きを封じようとするが

ミィナに向けられたくないこちらとしてはむしろ望む所ではある。

次の瞬間、光で縁どられた魔法陣に突っ込むように

緑白な一角角兎(ホーンドラビット)がこちらに向けて『突進』して来た。

(げ。ただ突っ込んでくるだけで無く、自ら回転して突撃力を高めとるじゃとっ!?)

身体を包む様に回転する薄緑色の風の刃を纏いつつ

ドリルの様に突っ込んで来る一角角兎(ホーンドラビット)

 地面に抑え付ける様な風のトンネルの風圧でこちらの動きは鈍い。

一撃必殺を狙うというのであればある意味理想的な環境を疑似的に作り出したのではあろうが。

(なんの!そんなドリルアタックなんぞ怖くは無いわっ!)

普通の相手ならば『魔力操作』や何かで無理やり『突進』を受け止めるのであろうし

一角角兎も回転力を高めて相手を穿とうとするのだろうが、受け止め方は一つでは無い。

(固形物相手に威力は発揮出来ても柔らかい相手ならどうじゃな?『軟化』!)

角の先で回転する風の刃に逆らわずそれをすり抜ける様に

一角角兎(ホーンドラビット)の身体に纏わり付いていく事で攻撃を無効化する。

 こーゆーのは本来ならば『スライム』や何かが活用するやり方じゃな。

『MAP』でミィナ達を表す黄色い点よりも外れる方向に軌道が向かない事を確認しつつ

一角角兔(ホーンドラビット)の緑のドリルな旋風と一緒に草原を転げ回る。

「ソラっ!?」ミィナが不安そうな声を掛けてくる中、

ドリルな旋風が空中へ伸び上がると2者の姿が分離した。

私は分離する直後で『軟化』を解除しているので旋風の中から現れた際には元の姿に戻ってる。

「キューーィ!!!!」すかさず突っ込んで来ていたヒューイがなす術もなく

落下中な緑白な一角角兔(ホーンドラビット)を引っ浚った。

「ズボッ!!」私は私で兎穴に上半身突っ込む羽目にはなったがとりあえずは無事じゃ。

(むぐぐぐ。地面が穴だらけで助かったわぃ。)

駆け寄って来たミラが私の尻尾咥えて引っ張ってくれる中、顔に付いた土を払いつつ

上空を見上げて様子を窺ってみる。

ヒューイが空中で回転して遠心力を付けると一角角兔(ホーンドラビット)をぶん投げた。

「キュィーッ!!」ヒューイが叫ぶとほぼ同時に私の横に居たミラが

それに答える様に「ギャルオゥっ!!」と火炎球ブレスを上空へと発射した。

ぶん投げられた一角角兔(ホーンドラビット)に火炎球ブレスが直撃する。

「チュドーーンッ!!」反動で落下地点がずれそうになった一角角兔(ホーンドラビット)

またもやヒューイが空中でかっ浚うと上空へと運び「キューイ!」とぶん投げる。

「ギャルオウ!」再びミラの火炎球ブレスがお見舞される。「ドゴーーンッ!!」

何回か同じ事を繰り返された一角角兔(ホーンドラビット)は程よく焦げた状態になって地面に落着した。

ミラが居るからこそ出来る兎の空中焼きでした。えげつない気もしますがちゃっかりミラを利用するヒューイの作戦勝ち。

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