秋に向けて
次のクエスト地へ向かう様です。
海の町での依頼はほぼ終了したのじゃ。海水浴とかもちょびっとやったり
したけど、私はもっぱら見学じゃったりしたので特に言及する必要もあるまい。
(決して流されかけりしたからとか言う訳ではないぞ?)
日に日にバラバラにされていくガレオン船タイプの残骸はちょっと痛々しい表情を
醸し出しているが朝焼けや夕焼けに映える刻もあるしで中々味のある余情を引き立てていた。
粉砕する等してどうしようもない木材なんかは焚き付けや何かに
再利用されとるんじゃが、餅やら芋やらを火に翳しては焼いて
喰うのにも使う等案外引手数多だったりする。
そろそろ夏も終盤じゃし秋や冬に向けての準備も開始する時期なのか
乾燥させて作るタイプの保存食なんかを作る火の燃料とか
竈の焚き付け用とかに安く販売したりしとるな。
変わった所だと川の上流部にかつて作られた人工森の再生というか
再構成の為の土台作り用材料の一部にも使われてるんだとか。
人工森で思い出したがかつて『狐ヒト』との森の開拓を巡っての諍いが
あったんじゃよな。この大陸。
その辺は旨く立ち直れて来てるんじゃろうか。一応杉花粉なんぞによる
花粉症なんかの患者の大量発生はしてない所をみると多様性を重視した
森が再生されつつある様ではあるが。
例え廃船であろうとその部材を出来るだけリサイクルする仕組みが
あるって事はまだまだ過去の森の状態の再現には至ってないという証でもある。
錬金術や魔法で森の再生の加速化は可能ではあっても万全である筈がないのじゃ。
旨みが感じられなければ碌な扱いをしてそうなのはどの世界でも同じかの?
まぁ一般人クラスの私らには余り立ち入れない領域の話なんぞは
この際置いておいても、次なる目的地に私らは移動せねばならん。
先程からグダグダと森の話を持ち出してるのも実はコレでな。
今度はなんと山奥に向けて移動せねばならなくなってしまったのじゃ。
船から出た廃材や何かを持っていく隊列に交じって今は移動中。
紅葉狩りやら温泉やら楽しめれそうなのはいいけど、
まさか森の再生クエに参加させられる事になるとはの。
まぁ船を『解体』するクエストにも参加してる時点でそういう流れに乗る事を
予想せよ。ってのは普通は無理かもしれんがな。
大雪になったりして冬籠りする羽目にならなきゃいいんじゃがなぁ・・・。
リアルと季節が連動している訳では無いのですが、秋に向けての準備に入る様ですね。海水浴の描写をかっ飛ばし過ぎてしまったかも。




