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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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夜空の華

技術の賜物らしいんです

 遂にガレオン船タイプの船長なガイコツとの契約が全うされる日が来た。

最後の挑戦者達が船から引き揚げてくる。

 甲板の上で挑戦者達を見送るスケルトン達が踵を返すと

船の中へと引っ込んで行った。もう彼らの出番はないからじゃろう。

 船よりも町側に設けれた簡易祈祷所の様な物には回復師(ヒーラー)

学園から来たであろう回復師の卵な連中も居るんじゃが、

恐らくは海の神に仕えてるであろう巫女さんな衣装を着た者達も居たりしている。

(あの中には売りに出された『癒しの文』を使った者も居たかもしれんな。)

その会場の脇には造船所から出張して来たであろう簡易移動型船用櫓が4台

と使う資材も置いてあって、関わる作業員達も呼ばれて集まってきていた。

 これから何をするかというと言わずもがな船の『解体』である。

船そのものの寿命はもう残ってはおらんじゃろし何よりあの船の真のラスボスが

大地に還る事を望んでいる以上、こちらも遠慮する理由はないじゃろしな。

全部は一辺に無理でも『祭り』の一環として『解体』が公開されるのは

何もヒト寄せの為だけではない。

鎮魂の儀式を兼ねる事でより『浄化』をしやすくする為でもある。

 設営された会場の祈祷所にあの『船蛸』の『魔石』やら船員達の遺品やらが

静々と持ち込まれ『魔石』を中心に並べられると、儀式が始まった。

 私達後方支援組も纏まって『浄化』の儀式に参加しているが、

最後まで居残ってた挑戦者達も儀式に参加出来る者達は船員達らの冥福を祈る。

それが終わればいよいよ船の『解体』じゃ。

 全体的な船の『浄化』が終わった事で簡易移動型船用櫓が船を取り囲み、

足場を渡して簡易回廊を形成すると同時に船体の『解体』を開始した。

 槌音や鋸らしき音が響き渡り、船を元ある部材の形へと分解していく。

使えそうな部材によってはまた使いまわす心算なのか、『鑑定』を掛けたり

『浄化』を個別に掛け直したりとてんやわんやの状態にと加速していく。

 使えそうも無い部分は粉砕したりと手荒い場面も見受けられるが

基本的には丁寧に分解していくんじゃな。

「『船蛸』攻略に参加した皆様方、ご参加有難うございました。」

というアナウンスもどきな儀式の閉会の宣言が響き渡る。

「夜の部として『花火大会』が実施されます。お時間がある方は

是非ご観覧の程を。では、引き続きお祭りをお楽しみ下さい・・・」

 私らはまだ『クエスト』中なので引き揚げられないが

ぞろぞろと儀式の参加者がその場から立ち去っていく。

幾人かは残って邪魔にならない様に作業を見守ってたりしてた様じゃな。

 やがて夜の帳りが降りて来た時に宣言通り『花火大会』が始まった。

「「ヒューーーン。」」「「ドドドーーン。」」

赤や黄色やらの様々な光の花が夜空に咲き乱れてる。

 ちなみにあれらは魔法による物と錬金術師の生成による『火薬』の花火らしいんじゃが、

たまーに制御に失敗して自爆する魔法使いとか錬金術師も居たりするとの事。

技術が混在しとるからかつい張り合い過ぎてしまう部分もあったりするんじゃろな。

魔法も科学や化学も混在する世界があっても別に構わないと思うんですよね。『花火』もまた『浄化』目的なので発達したのでしょう。

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