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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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荷揚げ

どうやら手伝ってくれる様です!?

 船長室を背にし階段を降りていく。甲板に面している外への扉を

「ギギィ。」と押してみるとすんなりとスタート地点の甲板に戻ってこれた。

ここから船内に戻る必要は殆ど無いんじゃが、下船の作業が残っている為に

扉を開けっ放しにしておかなければならないんじゃよな。

 さてどうするべきかと思って考えてたら、アンヌが扉を全開にした所で

「コキッ!」と音がしてそこで扉が半固定された状態になった。

 えーっ。そんなんありなの?とは思ったが荷物の搬入とか考えたら

そういうギミックがあったとしてもおかしくはないんじゃろうな。

 「キューィ!」船の側面の波除けの上に止まっていたヒューイが

上空からの訪れヒト達の接近に気が付いたのか声を上げる。

 その時上空から「ピーィ。」「ピューイ!」という声と共に

複数羽の鳥ヒト達・・・でいいんじゃろうか。

待ち構えていたであろうハーピー達が複数舞い降りて来た。

 「お待ちしておりました。」「お待ちしてました。」「待ち草臥れましたー。」etc・・・

ピュイピュイと口々に言ってる彼女らはこちらを襲おうとして

寄って来た訳ではない。

 海に住まう鳥ヒト族の一員として攻略に一役買っているのである。

「荷物持ちましょうか。」「荷物持つ?」「荷物持つよー。」軽やかに歌う様に誘う彼女達。

 そう、彼女らは下船を手伝うという『クエスト』の真っ最中なのである。

無論、手伝って貰うに当たっては無料ではない事は言うまでも無い。

「君達、すまないがそこで待っててくれないか。今から『素材』を

大船倉から引き上げる作業があるんだ。」とキィーロが甲板の真ん中辺りまで

歩きながらヒューイに倣って波除けに止まろうとしている彼女らに告げる。

「うん。知ってるー。」「知ってるよー。スケルトンさん達も手伝うんだよねー。」「ねー。」

と彼女らにとってはもはや常識であろう事をさらっと告げる。

(ん?スケルトンが手伝う・・・じゃと?)

ぎょっとなって出て来た方を見やるがその気配はない。

その代わり甲板の隅の方にある跳ね上げ式の出入り口の扉がパタン。と開いて

そこからスケルトン達がノコノコと現れたではないか。

(げ。そこは確かキィーロが脱出用に確認してた出入り口ではないか!?)

すわまた戦闘かっ!?とパッと身構える私らを軽く無視して彼らは平然と大船倉への蓋を

甲板から取り除く作業に入る。どうやら襲ってくる気配はない様じゃな。

 あ。ひょっとして突入した際に戦った連中の大半はこうやって補充されてんのかな?

そういえば船尾楼から出て来た時には甲板はすっからかんだった気がする。

「ヒューイ。悪いけど、この荷揚げ用のロープ、下の『素材』の所まで降ろしてくれる?」

蓋が開くのを待ってアンヌが太めのロープを1本託す。

 造船所や陸揚げ場でも無い浜辺では荷揚げは突入者達がほぼ自力でやらなければならないのじゃ。

量はそんなに無いから大がかりな仕掛けは必要ないのが唯一の救いじゃがな。

「キューィ。」返事一つでロープの端を掴んだヒューイが大船倉の中を下っていく。

「じゃぁ下で受け取ってくるよ。」とキィーロが出口に飛び込んでいった。

幾らスケルトンな連中が手伝ってくれるとは言え荷造りまでは任せられんのじゃろうしな。

(つか引き上げの際にこやつらが手伝ったりするのはアリなんじゃろか?)

とボーっと突っ立ってるスケルトン達を見上げて首を傾げてみた。

スケルトン達が手伝う理由については次回。ハーピー達はミィナ達同様に後方支援をやってるという事で。

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