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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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宿借りしモノ(VS 船蛸 その3)

射撃される様です。

巨大な『船蛸』の漏斗から「スポン!」という音と共に

発射されたのは空気に押し出された固形の蛸墨の塊であった。

ミラの方を見ていた私は判断が一瞬遅れてしまった為に蛸墨の塊に

直撃され船倉の隅まで跳ね飛ばされてしまったのじゃ。

(こにゃーー!?)ドッシーン!!バラバラバラ・・・

蛸が墨を吐く事は想定内でもまさかそれを体内で固体化させた上で

空気鉄砲の要領で発射されるとまでは思ってなかったのじゃ。

 通常の蛸の攻撃手段はその弾性に富んだ肉体による絡め獲りやら

締め付けなのじゃがそれに加えて自前の飛び道具を使ってくるとはの。

 ちょっとした岩並みに固めたであろうソレは私を船倉の仕切りに

打ち据えた後にあっという間に粉々になって砂状になってしまう。

「ソラっ!?」とミィナが悲鳴にも似た声を掛けてくる。

(うぐぐぐ。これは衝撃弾か。まさか敵に使われん様に

自己崩壊してしまう仕組みにすらなってるとはの。)

身体から墨の破片を撒き散らしながらも私は立ち上がる。

 当たった瞬間の衝撃力そのものは岩並みでも当たった後は速やかに

解体されてしまうそれ。

(ある意味理想の弾丸ではあるの。敵に撃ち返される心配もないし。)

衝撃弾の真の恐ろしさは弾丸そのものよりも接触した際に伝えられる

防御不能に近い衝撃波にある。ナマモノであれば内部から破壊されかねん。

 「スポン!」蛸墨の塊がまた漏斗から発射され、キィーロがそれを

(ショートソード)で切り払うが、同時に死角から迫って来ていた蛸脚で

「バシッ!」と叩かれてしまっていた。

 流石にガードは忘れてないので蛸脚を片腕で受け止めたはいいけど

そこは怪我してる所じゃったりするから濡れた包帯モドキから

止血しておいた筈の血が滲み出てきてしまっておる様じゃな。

 ミィナもおろおろと逃げ回りながら心配そうに前を見やってるが

連携を断つ様に振るわれる複数の蛸脚の前にキィーロに近付けないでいる。

 その内にキィーロの何度目かの斬撃がようやくまた一本の蛸脚を捉え

切り裂かんばかりに刃が蛸脚に食い込むのが見えたが、何故かそこで

刃が止まってしまい、『船蛸』とキィーロの力比べが始まったかと思うと

次の瞬間にはバキッと折れてしまっていた。

(えーーっ!?折角渡した(ショートソード)なのにーっ!?)

がっくしする私を後目にキィーロは折れた(ショートソード)をポイ捨てすると、

自ら持って来ていた腰の予備の(ショートソード)を鞘から抜いて代わりとする。

赤字にはまだならんのじゃろうが寂しいのぅ・・・・。

ゲームとかで見る蛸からの射出物の正体を自己生成した墨の塊にしてみました。ついでに当初水鉄砲にしたんですが空気鉄砲へと変更しました。

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