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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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お鉢は巡る

危機一髪だった様です!?

とりあえず巻物の中身を確認しようと顔を寄せ合った3人が固まってしまったのじゃ。

何事かと思って棚に置かれたそれを横から覗き見たらあっさりと理由が判明した。

 まったくもって読めん!まるで回路の様にびっしりと埋まった文字の色は

白抜きされている状態の装飾文字の様であり、どう観ても恋文や新書の類いには見えん。

まぁ訳せないんで私は雰囲気からそう思うだけなんじゃがな。

 なんて読んだらいいのか分からなくてうんうん唸ってる3人が

それぞれに思い当たったであろう候補を上げていく。

ア「これ神聖文字じゃない?確か授業で習った神殿とかで使われてるって教わった奴」

リ「うーん、文字はそれでいいと思うけど、これ呪文書(スクロール)の類いなんじゃないかな?」

ミ「呪文書(スクロール)?確かに似てるけどこんな術式あったっけ?」

とか言い合いつつ鳩首会談をやっている。キィーロも一緒になって首捻ってる様じゃが

辞書置いて来てるのと専門外の部分もあるのかやや会話に付いていけてないっぽいな。

「あ、そうだ。・・・ねぇ、アンヌ、そういえばさっき何で『鍵』を

鍵穴に差し込む時にヒントの紙みたいのを元に戻しちゃったの?」

とミィナがアンヌに聞いている声がそこで丁度聞こえて来たので意識をそちらに向ける。

 あぁ、もしかしたらヒントの紙にもまだ仕掛けがしてあったのかも知れんと思ったんじゃな?

「え。あぁそれならあれもまた『鍵』の『一部』だからよ。」とアンヌがさらっと答えた。

首を傾げるミィナにアンヌが説明する。

「ほら、私達も探索の時に手に取った遺物や何かは元に戻すでしょ?あれと似た様なものよ。」

と今まで採ってきたやり方を思い出させる。

「あの紙・・・多分あれは半羊紙で出来てるとと思うんだけれども、

『鍵』の中から出てきた以上、『鍵』の『一部』な訳。」 

ん?つまりそれはどういう事なのじゃ?

「あ、分かった。その『一部』が欠けていたら、あれは『鍵』として作動しないって事なのね。」

と理解したリーナが片方の手を握りこぶしにしてもう片方の平手で「ポン!」と叩く。

「そそ。私達が手に持った遺物や何かを元の位置に戻すのは鎮魂以外にも罠があったりした場合に

それを作動させたくないという理由もあったりするのはミィナも学園で学んだよね。」

とアンヌが授業内容を軽くおさらいする。

「うん。それはそうだけど・・・。あ、そうか。『鍵』の場合は『正常に』動かさなきゃ

意味ないんだからむしろ『元に戻さないといけない』んだわ。」

とミィナが納得する。

 罠を作動させるという事は罠の鍵を解く事と同じ事である。

もし仮にあの鍵穴に罠がしかけられていたとすれば『欠けた鍵』を差し込めばどうなるか。

当然罠が作動して今頃全員がどういう風になっていたかなんて分からない。

 だからこそヒントの半羊紙を入っていた元の状態に戻す必要があったのじゃな。怖。

「ねぇ。それじゃぁさ、ひょっとしてコレ読めるのってソラだけなんじゃない?」

とここでぶっそうな発言をしだすリーナ。

(そりゃ確かにその『鍵』を貰ったのは私だけれども!?『鍵』を使って

あのストッカーを作動させたのはアンヌじゃぞ!?いいのかソレで!?)

「んー?成程。あたしはただ単に『鍵』の中身を確認して『鍵』を『正しく』使っただけだしねー」

 アンヌよ。お主はお主でひょっとしなくても後始末は私に丸投げかよっ!?

どうなってもしらんぞ。ホントに。つか私に神聖文字とやらの翻訳スキルはないんじゃがの。

 この白抜きの文面に魔力を込めてみればいいんじゃろか?試しにやってみますかの(溜息)。

大分引っ張ってしまったきらいはありますが次回でようやく『癒しの文』の正体が判明する様です。

その内容とは!?ソラ「これで中身が恋文とか洒落にならんぞ?」

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