従者の部屋へ
お宝?探しのその前に
恐る恐る従者なゾンビィの居た部屋へと近寄ってみる。
相当怯えていた様じゃがまだあ奴は健在だった筈・・・アレ?居ないのじゃ?
『MAP』で慌てて確認してみたが周囲の様子は通常モードに戻ったゾンビィ達らしき
赤い点がノソリノソリと動き出している程度じゃった。
ボス倒したから呼び込み役まで引き摺られて砂に還っちゃったのかな?
まだ用心してるアンヌの方を振り返りつつ扉を蹴って「キィ。」と開けてやる。
ん?とリーナやヒューイが一瞬ビクッとなってたけど何も出てこない事に
直ぐに気付いて部屋の中を覗き見てると、ミラがリーナの腕から飛び降り
ノシノシと私の横を通り過ぎて部屋の中に入っていき、
振り返ってあれ?と首を傾げてみせた姿に勇気付けられたのか
先行して部屋へと入っていったが従者なゾンビィの姿を見付けられなかったのか
「変ねー?さっきまで居たのに居なくなっちゃったよ?」と言いつつ
出てきてアンヌの持ってた紙らしきモノと通信筒なる物を見つめて来た。
「ところで何それ?通信なんとかとか癒しがどうのこうの言ってたみたいだけど。」
と首を傾げる。リーナは通信筒は知らんか。私の居た世界でもメールとかが主流に
なりつつあったしのぅ。
「んーとねぇ。これは手紙とかが濡れたりするの防ぐバトンみたいな物かな?
通信筒って言うの。こっちはその中身で大事な物が何処に隠してあるかを示すヒントだね。」
とアンヌが簡単に説明する。バトンか。言い得て妙じゃな。
「ただ『癒しの文』ってのはびみょーな表現だね。ラブレターみたいな物かも知れないし
何かの親書かも知れない。少なくとも貴金属の類いじゃないわ。」
とアンヌがちょっとがっかりした様な顔付きになる。
「えー。あの連中それ狙いで押し入ったはいいけど全滅しちゃったって訳?ついてないわねー」
と海賊ゾンビィな連中の死亡原因?に呆れるリーナ。
「それはどうかは分からないけど、多分押収品の一つなんじゃない?リスク大きすぎるし」
とリーナの発想に突っ込みを入れてるアンヌ。
(確かに海賊風な連中が狙ってた物としては不釣り合い過ぎる気がするのじゃ。
ランダムで沸くんであれば何種類かある褒美の一つをくれたって事かもしれんのー?)
とりあえずこれ以上の危険はないだろうと言う事で応急処置の具合を見る為にも
ミィナとキィーロを誘導して従者の部屋へと退避する事に。扉は念の為にちょっと開けておく。
部屋の中は学園の仮宿部屋にも似た作りでベットやちょっとした台所スペースもあった。
(さて、『備え付け』云うたらどの家具が正解なのじゃろう。
候補としては机や衣装入れが順当なんじゃがパッと見た限りでは分からんし・・・)
これはアンヌの『鑑定』眼が何処まで偽装を見抜けるか楽しみじゃの。
『癒しの文』の正体候補が2つ程出てますがホントこれ迷うんですよね。『クエスト』発生させてお使いクエの前降りにするかどうしようかとかご褒美を誰が最終的に受け取るべきとかも含めて。




