肝試し終了
頭数が合わなかった様です
その後はミィナが子ども達の前でおどけて見せたり
私が人工人魂を点灯させて「ヒュードロドロドロ」とか言う音まで発するそれを
ゆっくりと子どもらの近くで上下させてみたりとオモテナシしてみたり
腰が抜けて動けなくなった子を老魔女っぽい格好したリーナが背負って
出口まで連れて行ったりと結構大忙し。
私ら以外の同年代の子らもそれぞれに志向を凝らした格好とかしとるんじゃが
脅かされる側になってみるとけっこー怖いのな。
交代という事で1回順路をミィナと一緒に体験させられたんじゃが
竜人なフランケンとか順路の先で妖しくおいでおいでして近付くとフッと消えるたれ耳の犬っ娘とか
「いーひっひっひ!」と高笑いする老魔女な鳥ヒトとかetc・・・
流石のミィナも私をベアーハッグ並みに抱き締めて最後まで放さんかったわ。
「あれ?ねぇソラ。何かに引っ掻かれた跡みたいのが薄っすら付いてるけど、どうしたのこれ?」
と抱き上げられた時に『自己再生』で消えつつある『魔梟』との戦闘跡に気付かれてしまったものの
コテッ?と小首を傾げて見せてたら「うーん。ま、大した怪我じゃないみたいだしいっか?」
で済ませてくれたのじゃ。一応再生経過は手触りで観察されてたみたいじゃがな。
肝試しも終わって撤収の合図をアンヌが教えに来てくれたら
忘れ物ないか確認してミィナの家で打ち上げパーティじゃ。
お留守番だったヒューイもミラも皆からお裾分け貰えて満足そう。
「そういえば順路回ってた時に遭った犬耳の子、演技が旨かったわねぇー?」
とミィナが感想を言ってる。
「ん?誰の話?」と鶏肉らしき物をモグモグ喰ってるアンヌが口を挟む。
あれ?と小首を傾げたミィナが「え。あ、ほら、順路に立ってておいでおいでして消えちゃう子だよ?」
とにこやかに笑いながら答えてるが・・・
リーナが首を傾げて「えー?そんな子居たっけ?」とアンヌやキィーロに水を向けてみるが
二人共覚えがない様子で首を横にプルプル振った。
え。あれ。もしかしてあの娘モノホンの幽霊なの!?迷わなかったからいい娘なんだろうけどっ!?
サーっと青い顔をするミィナらがその夜ちゃんと寝れたかどうかは別な話。
『くすくす。』その夜ミィナの家の外ではどこからどもなく笑い声が聞こえたとか聞こえなかったとか。
『魔梟』の祟りとかじゃないので安心ですね(まて




