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生まれ変わってケモノな玩具!?  作者: きつね耳モフモフ
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夜に備えて 肝試しその③  VS『魔梟』

反撃した様です。

 静かな激闘は続いていた。『立体機動』で『魔梟』の何度目かの襲撃をかわしている

その前方の方ではミィナが順番で来る子ども達のグループを茂みで何時来るかと

ワクワクしながら待っている。

 もしこれが昼間で戦闘音が派手に鳴り響いている状態ならば

茂みからミィナが立ち上げって1匹と1羽は怒られてお説教される場面なのだろうが

 両者共出来る限り音をさせない様に暗躍しまくっているのでその恐れはまず無い。

「カカカカカっ!」また羽手裏剣が私の身体に何本も突き刺さった。

(さっきとは別方向からか。狙いは正確じゃな。)

『魔梟』にしてみればかなりの手錬れな『魔森鼠』と戦っている心算でしかないだろうが

私からすれば傍迷惑でしかないんじゃがな。

 『魔梟』が私を襲う相手と錯覚した理由の一つは『魔森鼠』のスキルに『偽装』があるからだろう。

彼らは外敵から身を守る為にただの鼠の振りをしたり背景に溶け込もうとする習性がある。

・・・つまる所体温調整も可能であるという事に他ならない。

熱源まで誤魔化せない様では隠れた意味が無いからじゃな。

人工人魂の残温はもう消えてるのにあの『魔梟』は『暗視』でこちらの行動を確実に捉えている。

 また『魔森鼠』は『魔力操作』によって身体の硬さを変えられるが故に木の硬さすら再現は可能。

だから『魔梟』はそこで違和感に気が付かないんじゃろう。戦ってる相手が『木の塊』だという事実に。

『偽装』の欠点は前にも言及したが『大きさそのものはそれほど変えられない』事である。

 いくら『暗視』で夜の森を見回せるとは云え『魔森鼠』位の大きさの動く存在を

『魔梟』が他に知らないとすれば、私を『魔森鼠』と完全に思い込んでしまったとしても無理はない。

(思い込んでしまう条件がこれでもかという位に揃い過ぎてしまっているんじゃよなぁ・・・)

 身体に突き刺さった羽手裏剣を『軟化』を使って振るい落とす。

爪の掠った跡も『自己再生』で修復中だし刺さった跡もみるみる塞がって行く。

 『魔梟』のスタミナが切れるのが先かこちらの反撃が向こうを叩き落すのが先か。

(羽手裏剣もそろそろ弾切れかの?あんまし飛ばすと飛べなくなるしの。)

恐らくは恐縮させて足止めするのが主目的なのだろうが確実に当てて来てる所を見ると

向こうも「やったか?」位には思っている事じゃろう。・・・効いてないけどな。

『ストレージ』から(ショートソード)を引っ張り出そうとしてその必要も無いと思い直す。

 こちらが動くのを止めて留まっている事に気付いたのか『魔梟』の赤い点が

こちらに向かって飛んでくるのが『MAP』に写っている。

 私は『魔梟』の羽根の何枚かを口に咥えると『立体機動』を使って空中に飛び上がり

『転がる』を併用して回転しつつ『狙撃』で『魔梟』に向けて羽を射出する。

ほぼ同時に『大きさ調整』で尻尾を倍の大きさにしつついつもの様に『剣化』させ

回転した勢いのまま羽が顔面に突き刺さって驚愕の色を浮かべ体勢を空中で整えなおそうと

していた『魔梟』に対して追撃し込めた魔力で剣の軌跡の強力な打撃『だけ』を与えてやる。

「!!!!」

狙っていた通り真っ二つにはならなかった『魔梟』が地上へと音も無く落着した。

(夜道とは云え子ども達も通る所でモノホンの流血事態なんぞ洒落にならんからの。)

ぐぐぐぐ。まだ息のある『魔梟』が地上で最後のあがきをしようとしていたが、

パタン。と私の目前で力尽きた。強敵ではあったが相手が悪かったの。

 暫くもしない内にホーホー。と何処か呑気な梟の鳴き声が森の奥から響いて来た。

(そろそろ子どもらのグループが通りかかる頃かの。解体は後にするか。)

 私は倒した『魔梟』を『ストレージ』に放り込むと何食わぬ顔をして所定の位置に付いた。

 動画とかの映像ならば表現は楽なんでしょうが文字にするとなると難しいですね。敵の放った武器(羽根)ですら利用しないと勝てない訳ではないんでしょうが、「そこら辺にある物」は必殺武器の一つですので(え 8/25 説明に不備があったので書き換えました。

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