夜に備えて 肝試しその①
逢魔が刻を利用する様です。
村、いや文明の維持に大切な物の一つに警邏というモノがある。
朝や昼間の採取の見張り役やら村内の巡回等・・・
一見何気ない村人達の買い物やらのお出かけもまたその一環だったりする。
村位の規模ならば特に組織だってやる必要はないんじゃよな。
ちょっとおせっかいなおねえさんやおじいさんなんかが
井戸端会議ならぬ店頭談話なんかでそういう情報を集めて
揉め事なんかを解決していくといった感じの流れとなるのが一般的じゃろう。
夜は夜で昼間とはまた違った展開となる。
ど田舎じゃあるまいし家に閉じ籠って朝まで過ごせばいい、なんて事も無く。
交代での夜回りクエストが組まれてたりするんじゃよな。
クエストじゃから当然報酬やらは発生するから稼ぐ為に受注する者すら居る。
つーかあれもクエストこれもクエストってお金とか稼ぐ手段転がりまくってないか?この世界。
まぁそういうクエスト受けるのには信用とか必要なんじゃろうから
冒険者とかな立場の者はそうそう旨い汁吸えないんじゃろうけどな。
ゲームやなんかじゃ割のいいクエストに気軽に乗り換えとか可能じゃが
生活維持とかいう意味ではあんなん成り立たん。必要なのはハムスター精神じゃな。
皆如何に同じクエストの内容を極められるか日々切磋琢磨しとる。
いくら『採取』スキルのレベルが上がって安定したランクのが収穫可能であったとしても
現場の状態は毎日変化するしの。
採りっぱなしって訳にもいかんし保護や補完も必要じゃ。・・・やる事結構多いのな。
閑話休題。今日はそんな夜の作業やら警邏に関する取っ掛かりの一つの試みとして
村の子どもらと一緒に肝試しに参加する事になったのじゃ。
といっても私らは会場となる村外れの森に設けられた順路の中で
子どもらを脅かしたりする側じゃがの。
リーナが疑似錬金術で造り出した人工人魂とか竿に括り付けたのを咥えて怖がらせ過ぎない程度に
立体機動で飛び跳ねてみたり、迷って順路から外れそうになった子らを誘導したり。
私は『MAP』使えるから『暗視』なくてもなんとかなるけどヒューイとかミラはお休みじゃ。
ミラなんぞ引っ張り出して逆に驚かしちゃったら森が火の海になりかねんしのー。
ミィナもそこいらの茂みで脅かす役やっとる様じゃがビクついてるのか尻尾が反応しすぎじゃw
夏といえば!という事でまずは肝試しをぶち込んでみました。次回は久々の戦闘回です。運営側としては警邏も当然やらなきゃね。




