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負け悪役貴族に転生した俺は推しキャラである師匠を攻略したい  作者: えん@雑記


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第85話 トト、師匠の胸を揉む。

 実働として2時間ぐらい。

 これを3ヶ月こなせば十数年遊んで暮らせる資金が手に入るんだ……楽だな。

 と風呂につかりながら考える。


 おいて行かれた俺は本館に【歩いて】戻って、こうして昼から風呂を決め込んでいる。


 贅沢極まりない。


 こんな生活出来るならそりゃ皆貴族の家に仕官しかんするよ。


 俺の実家は貧乏なので仕官するような奴はこなかったけどさ。


 風呂から上がり屋敷の中を適当に回る、行くところ行くところにメイドや召使いがいて挨拶される。



「まるで貴族になったようだな……」

「まるで貴族じゃなかった言い方じゃな」



 っと、師匠が俺の呟きを聞いてこっちによって来た。



「おはようございます、ずっと寝ていた師匠」

「ワラワは今回は用なしじゃからな。万が一ドアホウが練習中に死んだら交代要員じゃ」

「死にませんけどね!!」



 なんてことを言うんだこの師匠は……。


 師匠は「死なれても面倒じゃ」と簡単に流されて話しを進めて来た。



「で、どうじゃあの領主様は」



 俺にトトの強さを聞いて来たので、感じた事をそのまま伝える。


 基本クウガよりも強い事。

 正々堂々がスタイル。

 兄貴分のザックに憧れている。

 ザックは魔物使いとして優秀であるが、連れてくる魔物が同じなので使えない事。



「こんな所ですかね」

「という事は結婚相手の話はまだなのじゃ?」

「まだ1日目ですし、危うくバレて首になる所でしたよ」

「ふーむ……まっにしても、これからはもう少し控えめに暮らしたほうがいいじゃろな」

「というと?」



 師匠はアリシアや教会、聖騎士のメンバーと長くいたので自分の事がばれていたのを面倒そうに話をしてきた。



「やっぱバレると不味いので?」

「嫌われ者じゃ、討伐に来られたら面倒じゃろ……」

「確かに……そもそも師匠の生きる目的ってなんでしたっけ」



 聞いたような聞かなかったような。

 再度師匠に尋ねてみた。



「…………教えん」



 まぁ師匠の事だから教えてくれないとは思っていた。



「ちなみに俺は……」

「聞きたくもない、どうせアレじゃろワラワとスケベな事したいだけじゃろ?」

「す、すけ、スケベとか昼間っから何を言っているんですか師匠!」

「声がでかい。周りのメイドが見てるじゃろ!」



 歩きながら話していたので話の内容は聞かれなくても、俺が大声を上げたので何人か見て来た。

 小さい声で「スケベ……?」と顔を赤らめるメイドが見えた。



「師匠のせいです! それに俺は……そんな事は」

「ほう! やっと別の女が好きになったのじゃ!? 結婚式には呼んでくれなのじゃ」

「師匠、俺は師匠の事を幸せにしたいですけど」



 俺の本心であって願いでもある。



「…………そ。そう」

「うえっ」



 てっきり『じゃぁ幸せのために死んでくれくれるのなのじゃ?』と毒舌でも来るかと思ったら師匠は立ち止まり口数が少なくなった。

 顔を見ると少し赤いような気がする。

 あれ? もしかして照れてる?



「ええっと……いい天気ですね」



 なんだろ、俺も少し顔が赤いかもしれん。

 この空気ど、どうしたら。



「あっベル! そしてメル様よく眠れましたか? トール家に滞在中は……あれ、お2人とも顔が赤いですが、風邪でしょうか? あいにくと神官はいないのですが、すぐにザックに頼んで薬剤師を呼んできましょう!」

「まてまてまて、俺も師匠も風邪じゃないから……その」

「そうじゃ! ちょっと暑かっただけじゃ」



 こんな事で薬剤師を呼ばれても困るっていうの。



「そうでしたか……」



 トトはじっと師匠を見ている。

 師匠の方もトトの前にたって腕を組んで見下ろす形だ。

 

 これはやばい。

 何がやばいって師匠が腕を組む、腕が自然に胸の下にいくのでより巨乳が強調されるのだ。



「それにしても凄い胸ですね、魔力でも詰まっているんですか。弾力もすごい」

「は?」

「ぬお!?」



 トトがいきなり師匠の胸を揉みだしたのだ。

 これが邪悪面の男であれば、俺は即座に腕を斬り落としていた……があまりにも自然に揉んだので攻撃のタイミングを外した。



「トト!?」

「はい、なんでしょうかベル」

「……………………やわらかい?」

「ええ、ベルもどうでしょう」

「いいの!?」



 トトは師匠の前から一歩引いたので、俺はトトの代わりに師匠の前に立つ。

 さぁ揉むぞ! と思って師匠と目が合うと、わぁ綺麗な細目ですね。これ揉んだら殴られる奴だ。



「冗談ですよ師匠……トト! いきなり胸を揉むのは駄目だろ!?」

「え、そうなんですか? 屋敷のメイド達は揉んでも怒りませんけど」



 うらやましい。

 自慢じゃないがスタン家で俺がそれをやっみてろ、アンジュから折檻される。

 最後にアンジュが揉みたかったらどうぞって自身の胸を服越しに見せてくるけど……あれで俺の性癖が変わったのかもしれん。



「ベル?」

「ああ、ごめん。衝撃すぎてちょっと意識が飛んでた。とにかく師匠のは駄目!」

「そうですか、メル様申し訳ない事を」

「……いやなに、謝れる領主は偉いぞ」

「そうですよね! ディエからは領主たるもの頭を下げるな! と教えられていますが。領主だって間違いは起こします……それでは治安維持をいきますので」



 トトは礼をすると離れていく。

 凄い忙しそうだ。

 もう一度思う、凄い忙しそうだ。

 ちらっと師匠を見る。



「忙しそうじゃなくて悪かったのじゃ!」

「まだ何も言ってませんけど!?」

「いうて……ワラワだってこう見えても忙しいのじゃ……枕を買うと言う重大な任務があるのじゃ」

「…………まだ寝るんです?」



 ――

 ――――



 訓練を初めて数週間が過ぎた。

 本当にトトは忙しいらしく、訓練も3日に1回とかで、今日は休みの日。


 高級なナポリタンを口にいれてもぐもぐと朝食だ。



「で、クロウベル様、トト様の好みはどうなりましたか?」

「ふげ?」

「ふげ。ではありません……メル様もクロウベル様もトト様に訓練をつけるだけで肝心の結婚相手の話はどうなりました!?」



 ディエ爺さんが怒ってる。

 急いで水で流し込んで一呼吸する。



「俺だって頑張ってるよ? どうもこうも、色々と聞いてはいるんだけどさ……その結婚はしたくないらしいよ」



 俺だって一応の仕事はしてる。

 この数週間でトトの好みは聞いたつもりだ。



「困ります!」

「トトの意見をいうなら、養子でも取った方がいいんじゃない?」

「よ、ようし!?」



 やば。

 ディア爺さんの顔が赤くなって震えて来た。

 メイドさんに空になった食器を押し付ける。



「ディア爺さん。俺もちょっと街にいくから」

「お待ちなさ――」



 走って逃げる。

 後ろを振り返ってディア爺さんが追いかけてこない事を確認して、街の中心までの道をのんびりと歩く。



「一応他の候補も聞いてるけどさ」



 トトの好きなタイプ!

 1、無口な人。

 2、ちょっと肌が黒い人。

 3、身長が高い人。

 4、魔物使いの人。



 うん、これもうザックの事だよ。



「いやいいんだよ。別にザックの事が好きとか、でもディエ爺さんにいえないだろ……《《男が男》》をって、ザックには秘密にしておかないとだめだろうし」



 街の入り口が見えると人が多くなっていく。

 しょうがない冒険者ギルドに行くか……。

 

 ん?


 俺が街まで歩いているとトトの後ろ姿が見えた。

 ザックの手を引いて丁度死角になる。


 


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